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2018 年度 実施状況報告書

ヒト脳老廃物排泄機構の時空間的低侵襲画像評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K10312
研究機関名古屋大学

研究代表者

川井 恒  名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (50378147)

研究分担者 田岡 俊昭  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院准教授 (30305734)
長縄 慎二  名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (50242863)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード磁気共鳴画像 / 血管周囲腔 / ガドリニウム造影剤
研究実績の概要

glymphatic システムは中枢神経系の廃棄物を星状膠細胞により血管周囲に形成されたトンネル様の構造で脳脊髄液とともに除去する系である。このシステムの中では、脳脊髄液と脳実質内の間質液が連続性に交換されている。実質内へは脳脊髄液の流入により組織内の間質液は深部静脈の周囲の血管周囲腔へと運ばれ、脳外に排出されることとなる。また、星状膠細胞は睡眠時に60%収縮するといわれており、間質腔の拡がりにより効率的な脳脊髄液による洗滌がされると考えられている。このglymphatic システムは加齢により減弱し、アルツハイマー病で穿通動脈の血管周囲腔にベータアミロイドペプチドが蓄積することはこのglymphatic システムの障害に関連している可能性がある、と考えられる。
本研究の目的はヒト脳でのglymphatic システムを非侵襲的に評価する方法を確立することにある。先行研究では造影後4.5時間での漏出を示しているのみであり、今回の検討では睡眠の影響も含め、24時間程度の長時間での造影剤の動向を検討する予定であり、院内の倫理審査委員会での研究承認も得ている。
また、並行し従来行われていた内耳疾患患者での造影剤静注4時間後のMRI撮像についても翌日の撮像を追加し24時間後の造影剤の脳内での分布も含め、glymphaticシステムの解明を進める。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

当初予定されていたボランティアによる長時間経過後の撮像は行えていないが、現在臨床で行われている造影MRI検査後の患者を24時間後に再度撮像することによる長時間経過後の造影剤の動向を検証する検査を行っており、データを収集中である。

今後の研究の推進方策

現在行われている造影剤静注24時間後撮像のMRIの解析を行い、必要に応じて造影剤静注によるボランティアの撮像も行うことを検討する。

次年度使用額が生じた理由

(理由)ボランティアのMRI検査を行えておらず、撮像等に関する費用が使用されていない。
(使用計画)現在行われている24時間後撮像のデータ収集により、必要に応じてボランティア撮像を計画する。

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公開日: 2019-12-27  

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