研究課題
悪性リンパ腫細胞株でのアミノ酸トランスポーターおよび関連する蛋白LAT-1、ASCT-2、CD98の発現を、CD19抗体でnegative selectionした末梢血単核球をコントロールとしてリアルタイムPCRで検討し、約半数の細胞株で発現が亢進していた。悪性リンパ腫の臨床検体112例でLAT-1、CD98の発現、MIB-1陽性率を免疫組織化学染色で検討した。びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、バーキットリンパ腫ではほぼ全例で強陽性、ホジキンリンパ腫は50~60 %陽性、濾胞性リンパ腫(FL)は10~20 %、濾胞辺縁帯B細胞リンパ腫(MZBCL)および小リンパ球性リンパ腫(SLL)は陽性率10 %以下で、CD98も同様の傾向であった。一部の低悪性度リンパ腫(MZBCL、FL)で陽性率の高い症例が少数ながら見られており、その臨床像、治療反応性、予後について検討中である。DLBCLではLAT-1とMIB-1陽性率で相関傾向を示したが、他の病型での両者の相関関係、および、ASCT-2発現については検討中である。増殖能の高いアグレッシブタイプのリンパ腫でアミノ酸トランスポーターLAT-1が強く発現していることは、その阻害により細胞増殖を抑えられる可能性がある。リンパ腫治療の新たな戦略となりうると思われ、現在、細胞株を用いてLAT-1阻害薬、および、SiRNAを用いた実験を進めている。FAMT-PETは11例で行い、現在も症例をリクルート中である。新たに実施した症例、および以前行った症例と合わせて解析予定である。
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