肺腫瘍に対するラジオ波焼灼療法においては、焼灼後の辺縁部に炎症性変化や出血が混在するため、画像による治療効果判定の難しさが指摘されている。我々は、抗炎症剤(トラニラスト)投与の併用が上記の問題を解決策になるのではないかと仮定し、家兎肺を用いた動物実験を実施した。トラニラスト投与群とプラセボ投与群に分け、免疫組織学的な比較を行った。 トラニラストの薬理作用として線維化抑制、血管透過性・血管新生の抑制効果が知られている。免疫染色の評価では、統計的有意差は無いものの血管内皮増殖因子と腫瘍免疫抑制性サイトカインの産生はトラニラスト群で抑制される傾向が見られた。
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