研究分担者 |
近藤 浩史 帝京大学, 医学部, 教授 (20324311)
棚橋 裕吉 岐阜大学, 医学部, 助手 (40724563)
大澤 まりえ 帝京大学, 医学部, 助手 (10773161) [辞退]
山本 敬洋 帝京大学, 医学部, 助手 (30621924)
五島 聡 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (90402205)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究の第二段階として,豚を用いたin vivo実験を行った。実験:豚の両側大腿動脈にシースを挿入した。送血路として、豚の右大腿動脈を介して、固有肝動脈に6Frカテーテルを留置し、脱血路として、左大腿動脈に6Frカテーテルを挿入した。ポンプを介して、脱血路を送血路の留置カテーテルに接続した。金属コイル塞栓による総肝動脈血流遮断後、pressure wireを用いてカテーテル先端圧(kPa)を計測した。同時に、左内頚動脈に挿入したカテーテルから大動脈圧を測定した。カテーテル先端圧を大動脈圧で割った値を固有肝動脈圧インデックスと定義した。シースとカテーテルは6Fr、ポンプ設定流量は0, 50, 100, 150, 200, 250, 300 ml/minとした。【結果】固有肝動脈インデックスは、0.38, 0.48, 0.72, 0.85, 0.9, 0.93であり、ポンプ設定流量が150ml/min以上でプラトーになる傾向があった。ポンプ設定流量と固有肝動脈圧インデックスの関係は、次の計算式で表された。固有肝動脈圧インデックス=0.0020×ポンプ設定流量+0.44。この計算式を用いて、過去に報告されている側孔付きカテーテルの側孔を大動脈内に留置して送血する手法を用いた場合の想定流量を計算すると、固有肝動脈インデックスは0.25となった。ポンプを用いて固有肝動脈へ送血する方法は、ポンプ設定圧250ml/min以上で十分な血流量を維持することができた。また、固有肝動脈へ送血するには側孔付きカテーテルよりもポンプで送血した方が血流流量を確保できた。本研究の成果は2018年9月に開催される欧州IVR学会総会にて報告予定である。
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