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2017 年度 実施状況報告書

低酸素細胞を有する原発性肺癌に対する動体追跡放射線治療の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K10378
研究機関北海道大学

研究代表者

井上 哲也  北海道大学, 大学病院, 助教 (10431363)

研究分担者 榊原 純 (小西純)  北海道大学, 大学病院, 講師 (50374278)
志賀 哲  北海道大学, 医学研究院, 准教授 (80374495)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード低酸素イメージング / 体幹部定位放射線治療 / FMISO
研究実績の概要

「低酸素細胞を有する原発性肺癌に対する動体追跡放射線治療の研究」を継続中である。患者リクルートがさらに進み、追加解析を行った。

2013年9月から2017年8月の期間にて動体追跡定位放射線治療を施行したステージⅠの非小細胞肺癌の患者29人、年齢中央値は83歳、腫瘍サイズの中央値は21mm、定位照射線量はアイソセンター指示で48Gy/4frもしくはPTV D95指示で40Gy/4frであった。全員照射前にFDG-PET/CTとFMISO-PET/CTを施行した。FMISO-PET/CTは全症例400MBq投与後4時間後に撮像している。有意な低酸素領域については正常筋肉組織のSUVmaxを用いて算出し、その結果FMISO-PET/CTはSUVmaxにて1.60以上を有意な低酸素領域と設定した。低酸素腫瘍の割合は12/29で41%であった。再発症例は4例存在し、4例ともFMISO-PET/CTで有意な集積を認めていた。FMISO陽性・陰性での再発割合は、4/12・0/17であり、p=0.01とFMISO陽性の群が有意に再発率が高い結果であった。一方、FDG陽性・陰性での再発割合は、4/19・0/10であり、p=0.12と有意ではなかった。早期原発性肺癌に対するFMISO-PET/CTはFDG-PET/CTよりも予後予測因子として有用な可能性が示唆された。

今後はさらに症例集積を伸ばして、データの更新を行う予定である。また今後は予後不良の可能性のある、FMISO-PET/CT陽性の症例に対して、動体追跡定位放射線治療による線量増加試験や動体追跡陽子線治療による線量増加試験の考案を進めていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通りに研究が進んでいる。

今後の研究の推進方策

FMISO-PET陽性症例に対して、動体追跡定位放射線治療での線量増加の可能性につき検討していく。

次年度使用額が生じた理由

ほとんど使い切っている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Can 18F-fluoromisonidazole PET/CT predict the clinical outcome for stage I non-small cell lung cancer treated by stereotactic body radiotherapy?2017

    • 著者名/発表者名
      Inoue T, Watanabe S, Okamoto S, Yasuda K, Katoh N, Harada K, Shiga T, Tamaki N, Kuge Y, Shirato H
    • 学会等名
      The 59th Annual Meeting, American Society for Therapeutic Radiology and Oncology, San Diego, 2017.9.25
    • 国際学会

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公開日: 2018-12-17  

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