研究課題/領域番号 |
16K10379
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
加藤 徳雄 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (80572495)
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研究分担者 |
Tha KhinKhin 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (20451445)
サザランド ケネス・リー 北海道大学, 医学研究院, 助教 (70643914)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 陽子線治療 / 肝癌 / 個別化 / MRI画像 / 体幹部定位放射線治療 |
研究成果の概要 |
画像データ情報から肝癌の放射線抵抗性を治療前に明らかにする方法を開発し、患者毎・腫瘍毎に個別化した陽子線治療法の確立を目指した。肝癌放射線治療成績の解析では、2cm以下の腫瘍に対して一定以上の高線量で治療すれば再発は殆どみられなかった。2cm超の腫瘍における陽子線治療前MRIのADC画像と照射部位再発の関連を解析し、腫瘍ADC値が基準よりも低い場合に再発がしやすく、陽子線治療前の効果予測に有用であることが示唆された。陽子線治療の個別化には5cm以下の腫瘍におけるX線治療と陽子線治療の使い分けが必要と考え、選択モデル開発を行い、選択基準に必要な三つ腫瘍因子(サイズ、部位、個数)を見出した。
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自由記述の分野 |
放射線治療学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
陽子線治療前のMRI画像における肝癌のADC値と治療後の再発との関連性についてはこれまで報告されたことはなく、本研究成果が初の報告となる。この結果により、陽子線治療前の画像情報から治療抵抗性の可能性のある腫瘍を事前に見いだすことが可能となり、ADC値の低い腫瘍への線量増加など、患者毎・腫瘍毎に個別化した陽子線治療の確立に寄与できると考える。また、5cm以下の肝癌における放射線治療方法の選択に必要な腫瘍因子が明らかとなったことにより、これまで確立されていなかったX線治療と陽子線治療の使い分けに必要な選択モデルを示すことができた。
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