研究課題
2016年5月に大阪で開催された日本放射線腫瘍学会小線源治療部会(当番世話人:研究代表者)にて「前立腺癌に対する高線量率組織内照射単独療法の多施設共同遡及的観察研究」および「前立腺癌に対する外照射を併用した高線量率組織内照射療法の多施設共同遡及的観察研究」の成果発表を行い、論文は2017年に国際雑誌に掲載された。この研究はシンガポール大学がんセンターにも参加していただいた後ろ向き国際共同研究である。一方、前向き国際多施設臨床試験のほうは、予想外の展開がありつつも継続的に進展している。研究代表者の所属機関であった大阪大学を事務局として英文プロトコールも作成し、シンガポール大学も参加施設として協議を重ね、国外の費用負担等としてE社のグラント応募まで準備したが、最終的に大阪大学の体制の問題で事務局を移すこととなり、元々参加施設として予定していた国立がん研究センターに事務局を移した。諸般の事情により国際臨床試験としての枠組みは断念せざるを得ず、国内の多施設共同前向き臨床試験として、作成済みの臨床試験プロトコールを日本語に戻し、E社のグラントも予定通り獲得し、事務局の国立がん研究センターの倫理審査委員会に申請した。数回のプロトコール改訂を経て、「前立腺がんに対する高線量率組織内照射単独放射線療法の安全性と有効性を評価する多施設共同検証試験」(研究代表者:国立がん研究センター中央病院 伊丹純)が2017年12月22日に倫理委員会の承認を得た。2018年4月1日現在ですでに4例の登録がある。その間、研究代表者は公益財団法人がん研究会に異動があり、現在、異動先の倫理委員会に本試験を申請しようとしている。予備研究でさえ放射線治療の世界で最も権威のあるInt J Radiat Oncol Biol Phys誌に採択されており、極めて注目度の高い臨床試験が登録を開始した段階である。
2: おおむね順調に進展している
本臨床試験の予備段階である、後ろ向き研究「前立腺癌に対する高線量率組織内照射単独療法の多施設共同遡及的観察研究」および「前立腺癌に対する外照射を併用した高線量率組織内照射療法の多施設共同遡及的観察研究」の成果が順調に得られ、論文は2017年に国際雑誌に掲載された。この研究はシンガポール大学がんセンターにも参加していただいた後ろ向き国際共同研究である。一方、前向き国際多施設臨床試験のほうは、予想外の展開がありつつも継続的に進展している。研究代表者の所属機関であった大阪大学を事務局として英文プロトコールも作成し、シンガポール大学も参加施設として協議を重ね、国外の費用負担等としてE社のグラント応募まで準備したが、最終的に大阪大学の体制の問題で事務局を移すこととなり、元々参加施設として予定していた国立がん研究センターに事務局を移した。諸般の事情により国際臨床試験としての枠組みは断念せざるを得ず、国内の多施設共同前向き臨床試験として、作成済みの臨床試験プロトコールを日本語に戻し、E社のグラントも予定通り獲得し、事務局の国立がん研究センターの倫理審査委員会に申請した。数回のプロトコール改訂を経て、「前立腺がんに対する高線量率組織内照射単独放射線療法の安全性と有効性を評価する多施設共同検証試験」(研究代表者:国立がん研究センター中央病院 伊丹純)が2017年12月22日に倫理委員会の承認を得た。2018年4月1日現在ですでに4例の登録がある。その間、研究代表者は公益財団法人がん研究会に異動があり、現在、異動先の倫理委員会に本試験を申請しようとしている。当初予期していないことも起きたものの、予備研究でさえ放射線治療の世界で最も権威のあるInt J Radiat Oncol Biol Phys誌に採択され、極めて注目度の高い臨床試験が登録を開始しており、研究はおおむね順調に進展している。
前向き多施設臨床試験を継続し、症例登録を進める。研究事務局である国立がん研究センターではすでに倫理審査委員会の承認が得られており、2018年4月1日現在で4例の登録がある。研究代表者の所属する公益財団法人がん研究会有明病院にても倫理委員会に申請準備を進めており、2018年度中に承認後症例登録を開始する予定である。
(理由)平成30年度において海外学会における成果発表が複数予定されており、一定の経費が必要となることから、平成29年度経費の一部を次年度に繰り越すことが適当と判断した。(使用計画)平成30年度において複数の海外学会において成果発表を行い、その際に平成30年度経費とともに平成29年度経費からの繰り越し額を使用する。
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