研究課題/領域番号 |
16K10417
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宮澤 恒持 東北大学, 大学病院, 助教 (80757237)
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研究分担者 |
宮城 重人 東北大学, 大学病院, 准教授 (00420042)
後藤 昌史 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50400453)
原 康之 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 助教 (50636008)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 細胞移植 / 門脈圧亢進 / 類洞微小循環 / 親生体素材シート |
研究実績の概要 |
肝細胞移植では、現在主流となっている門脈内細胞移植法では、肝虚血再灌流障害による類洞内皮障害と内皮剥離部位への血栓凝固付着・微小循環障害により、十分な生着はほとんど望めないのが現状である。これを打破するために親生体素材シートを用いて肝表面への細胞移植に着手した。まず予備実験として、ケラチノサイトシート(セプラフィルム(登録商標))用いた肝表面への膵島移植を既に成功させた(第41回日本膵・膵島移植研究会発表)。これにより、肝表面の移植膵島細胞が被膜を通過して肝内に生着することがわかった。そして、肝細胞で同様の現象が確認できれば臨床応用が望める簡便かつ安価な方法になると考えられた。次に、同様の手法で肝細胞の肝表面移植に着手した。 しかし、肝細胞より大きな膵島細胞が肝被膜を通過したにもかかわらず、肝細胞になると肝被膜を全く通過しないことが分かってきた。原因は大きさではない可能性が高く、このため細胞をMSCにすることも考えたが、まずは親生体素材シートではなく自己細胞シートに変更してみることとした。 ・本研究では自己線維芽細胞シートを用いて肝表面に腎被膜下と類似の環境を作ることで、原始免疫反応を回避し、移植成績を向上させることを目的としている。方法としては、F344ラット新生児より採取した線維芽細胞を用いて、線維芽細胞シートを作成する。次に無アルブミンラットの肝表面にF344ラットより分離した肝細胞をのせ、線維芽細胞シートで被覆する。経時的に血清アルブミン値の推移を確認する。また、生着後に標本を染色し、細胞の生着率を確認する。 以上の方法に方針変更したうえで、現在手技の安定をはかっている(現在モデル作成はほぼ完了)。今後順次細胞移植を継続していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上述のように、肝細胞より大きな膵島細胞が肝被膜を通過したにもかかわらず、肝細胞になると肝被膜を全く通過しないことが分かってきたためである。 原因は大きさではない可能性が高く、親生体素材シートではなく自己細胞シートに変更し、再度実験をスタートしている。
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今後の研究の推進方策 |
現在、F344ラット新生児より採取した線維芽細胞を用いて、線維芽細胞シートを作成、次に無アルブミンラットの肝表面にF344ラットより分離した肝細胞をのせ、経時的に血清アルブミン値の推移を確認するモデルを作成。今後順次細胞移植を継続していく予定である。
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