2016/5/17 再生医療等の安全性の確保等に関する法律に基づく第1種再生医療等として厚生労働大臣の承認を獲得し、当施設にてヒト膵島移植を施行する事が可能となった。 ヒト膵臓から膵島を分離する際に必要な酵素コラゲナーゼや比重溶液等を研究費で購入して、ヒト膵島分離の体制を整えた。ヒト膵島分離を行うCell processing center (CPC)と同等の設備を擁した研究室でブタ膵臓からの膵島分離を引き続き行い、SOP手順のチェック、分離技術の保持・向上に努めてきた。 患者登録について、膵島移植外来に13名の受診患者があり、インフォームドコンセントを行なって、うち2名が膵島移植を希望した。検査入院を行い、学内、および日本膵・膵島移植研究会の適応評価委員会の検討を経て、2017年1月に膵島移植適応ありと判断されて1例がレシピエント登録となった。現在、膵島移植待機中である。膵島移植を受けた時点で、本研究の対象患者として症例登録となる予定である。2018年5月に新規患者が膵島移植外来を受診し、検査入院を行ったが、登録に至らなかった。 ブタ膵島を用いたβ細胞viability測定を行い、測定に必要なフローサイトメトリーの設定を調整した。さらに、膵島細胞を低酸素状態で培養し、β細胞viabilityの低下を確認することで、測定の有用性を再確認した。 併せてブタ膵島細胞中のβ細胞含有率測定を行って、測定条件を確認した。手動で細胞数をカウントするので、短時間で正確な測定を行うため、また、再現性の確保のためソフトウェアの活用が有用であった。
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