研究課題/領域番号 |
16K10428
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
森根 裕二 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (60398021)
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研究分担者 |
池本 哲也 徳島大学, 病院, 特任准教授 (20398019)
齋藤 裕 徳島大学, 病院, 特任助教 (50548675)
居村 暁 徳島大学, 病院, 特任教授 (90380021)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 異所性肝移植 / ADRC / 胆管細胞 / 3次元培養 |
研究実績の概要 |
本研究では、肝細胞を脂肪組織由来間葉系幹細胞(ADRC)とともに共培養移植し、肝細胞機能維持やADRCの肝構成細胞(特に胆管細胞)への分化を促し、小腸粘膜下異所性移植における胆管構築を伴った機能的異所性肝組織構築の可能性について検討する。 1)肝組織+ADRC異所性移植:雄性8週齢SDラットに70%Hx+虚血再灌流20minを加え、再生肝組織(ホモジネート+ADRC)を計1ml(5well)27Gy針と1ml注入。異所性移植部位は小腸粘膜下、十二指腸粘膜下、胃粘膜下、腎被膜下、脾内とした。術後3,7日に擬死させたところ胃粘膜下、腎被膜下、十二指腸粘膜壁に生着肝組織を確認したが、術後14日では生着肝組織は胃壁と腎被膜下のみであった。またADRCをCSFEで蛍光標識し、再度同部位にホモジネート肝組織+ADRCもしくはADRC単体を異所性移植したところ、術後14日でホモジネート肝組織+ADRC群の標識ADRCはアルブミン産生細胞に分化していたが、胆管細胞への分化を認めなかった。 2)小腸粘膜からの幹細胞分離:胆管細胞と起源を同じくする小腸粘膜陰窩から幹細胞を分離し、胆管細胞への分化の可能性を検討するため、8週齢SDラットから5mm間隔で小腸を採取し、2ml EDTA+PBSで氷上30min固定した後、Cell strainerde小腸幹細胞(Small intestinal crypt)を分離培養したところ、分離後7日目にLgr5陽性細胞の確認に成功した。 3)3D培養による分離肝細胞保護、ADSCから肝細胞・胆管細胞分化:1)2)の検討で移植肝細胞壊死が問題であったため3D培養の可能性を検討した。これにより分離後14日目でもcell viabilityが80%に維持できることを確認した。またADSCから肝細胞・胆管細胞分化研究を継続中で、肝細胞に関しては分化プロトコール20日目にアルブミン産生細胞にまで分化させることができた。胆管細胞分化に関しては、研究継続中である。
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