研究課題/領域番号 |
16K10442
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
川野 陽一 日本医科大学, 医学部, 講師 (50366671)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 劇症肝不全 / APOLT / Telomere length / 肝再生 |
研究実績の概要 |
本研究(「劇症肝不全への自己肝温存同所性部分肝移植での肝細胞テロメア長による肝機能回復予測」)は、自己温存肝細胞のテロメア長を組織Q-FISH 法、テロメラーゼ活性をリアルタイムPCR 法により測定し、定量的指標により、自己温存グラフトの予後予測を行い、免疫抑制剤からの離脱が可能であり、劇症肝不全 に対して理想的治療と考えられる自己肝温存同所性部分肝移植(APOLT)を効率よく施行可能とすることを目的とする。 研究期間内に“劇症肝不全に対するAPOLTにおいて、自己温存グラフトの肝細胞テロメア長測定が、機能回復予測の定量的指標になり得るのか?”、“APOLT移植 後の自己温存肝とグラフト肝の加齢変化”の2点を解明する予定としている。 本研究の4年目となる平成30年は、検体の収集と連携施設との研究進行のシステム構築を主に行い、King's college hospitalとの施設間でのMATERIAL TRANSFER AGREEMENTを締結することが可能となった。一部の検体の郵送も終了しており、現在、FISH、免疫染色などを進めている状況である。また、関連研究として”King's collegeにおける乳児肝移植症例の検討”を行い、3か月未満児と3か月~6か月児での肝移植結果に差が無い事を明らかにして、論文発表を行った(”Outcomes of Liver Transplantation in Small Infants.”Liver Transpl. 2019 25(10):1561-1570.)。研究機関を延長した次年度から、Telomere lengthの測定と解析、論文作成を行う方針である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
King's college hospitalでの検体の集積、保存検体郵送準備、MATERIAL TRANSFER AGREEMENTの締結が無事終了し、一部の検体郵送が完了した。現在、FISH、免疫染色などを行っているが、残存肝細胞が極めて減少している劇症肝不全検体での肝細胞同定を正確に行い、FISH標本へのFeedbackが必要であることが判明したため、現在、急ピッチで対策の検討、研究の推進を行っている。上記の如く、これまでの国家間の検体郵送に関わる書類の作成、手続きにより予想以上の時間を要したこと、より正確で確実な研究遂行のために追加の方策が必要であることが判明したことなどが本研究の遅延の原因となった。
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今後の研究の推進方策 |
連携施設との研究進行のシステム構築が完成し、データ分析、論文作成の準備、人的補強、一部の検体郵送も完了しているため、次年度からは、急速に研究が進むことが予想される。しかしながら、残存肝細胞が極めて減少している劇症肝不全検体での肝細胞同定を正確に行い、FISH標本へのFeedbackが必要であるため、追加の免疫染色、FISHも行う必要がある状況である。また、付随する関連論文の作成も行っていく方針である
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度が研究最終年となるため、最終的な研究遂行、学会発表、論文作成などに対して残存助成金を適切かつ有効に使用する予定である。
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