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2017 年度 実施状況報告書

遺伝子多型を利用した移植臓器障害の迅速診断法開発に向けた基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K10445
研究機関独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究部)

研究代表者

西郷 健一  独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究部), その他部局等, 研究員 (60323424)

研究分担者 井ノ上 逸朗  国立遺伝学研究所, 総合遺伝研究系, 教授 (00192500)
圷 尚武  独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究部), その他部局等, 部長 (00344979)
北村 博司  独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究部), その他部局等, 研究員 (40287701)
丸山 通広  独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究部), その他部局等, その他 (40399754)
大月 和宣  独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究部), その他部局等, 研究員 (50399755)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード拒絶反応 / 移植臓器障害 / SNP
研究実績の概要

平成28年3月より平成30年3月までに研究同意の得られた34組の腎移植症例のドナーおよびレシピエントの臨床経過につき観察を行い臨床データの収集を行い、レシピエント血清中のドナー由来のDNAを定量するためにドナーとレシピエントを識別する為のバイオマーカーとなり得るSNPを日本人データベースより選定した。
この選定された数種類のSNPを用いてドナー・レシピエントの識別が可能かを判定し、更にレシピエント血清中からドナー由来のSNPの検出が可能かを10症例を用いて術後1日目のレシピエント血清で検討を行いドナー由来のSNPが検出可能であることを確認したので更に各症例に於いて術後3,5,7,14,28日目のレシピエント血清中のドナー由来SNPの経時的変化を確認した。
腎生検で病理組織学的に拒絶反応が確認された際のレシピエント血清中ドナー由来SNPが、拒絶反応が認められず腎機能も安定している所謂定常状態と比較し割合が上昇すると云う変化が確認できた。
今後はSNPを用いた個人識別のための方法を更に改良し、ドナー由来のSNPを用いた検査法が生検に変わり拒絶反応をはじめとする移植臓器障害の指標となり得るかについて検討する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究協力の得られた腎移植症例34症例よりドナー・レシピエントの識別を行う為のサンプル、およ術後のレシピエント血清中のドナー由来SNPを経時的に測定するためのレシピエント血清が収集出来、拒絶反応を呈した症例も5症例確保できておりサンプル収集は順調。
データベースより選定したドナー・レシピエントを識別する為の10数種類のSNPは初めに解析を行った10症例ではうまく機能しており、移植後1日目から28日目まで各症例でレシピエント血清中よりドナー由来SNPが定量可能であった。
レシピエント血清中より定量されたドナー由来SNPと血清学的な腎機能検査値、腎生検病理書式学的評価との比較検討中。

今後の研究の推進方策

ドナー・レシピエントを識別する為のSNPを用いた測定系の精度をさらに上げ、腎移植手術施行直後から移植腎機能が安定しレシピエント血清中のドナー由来SNPが定常状態となるまでの変化を確認し、書式病理学的に診断された拒絶反応などの移植臓器障害時の変化との比較を行い、定常状態及び拒絶反応など移植臓器障害時のドナー由来SNPの割合につき検証する。

次年度使用額が生じた理由

(理由)測定系が確実に機能することを確認するために採取サンプルの一部で測定を行ったために測定サンプル数が予定よりも少なかったため。

(使用計画)測定系の精度を上げるために、測定するSNP数を増やすことによる測定費用の増大と新たなサンプルの解析費用として計上し使用予定

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ドナー由来 cell free DNAを用いた移植腎機能評価法を目指して2017

    • 著者名/発表者名
      西郷健一、早野崇英、中岡博史、北村博司、圷 尚武、丸山通弘、 長谷川正行、大月和宣、青山博道、井ノ上逸朗
    • 学会等名
      第53回日本移植学会

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公開日: 2018-12-17  

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