研究課題/領域番号 |
16K10466
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
加治 建 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (50315420)
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研究分担者 |
家入 里志 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (00363359)
山田 和歌 鹿児島大学, 附属病院, 特任助教 (20457659)
川野 孝文 鹿児島大学, 附属病院, 特任助教 (40457651)
中目 和彦 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 助教 (70448570)
向井 基 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 講師 (80468024)
山田 耕嗣 鹿児島大学, 附属病院, 特任助教 (80528042)
大西 峻 鹿児島大学, 附属病院, 医員 (10614638)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 完全静脈栄養 / 粘膜免疫 / GLP-2 |
研究実績の概要 |
完全静脈栄養+GLP-2投与で腸管粘膜局所免疫、全身炎症に及ぼす影響について検討した。実際に使用したラット(Sprague-Dawley種)の平均体重は285g(250-300g)で、セボフルレンを用いた全身麻酔下に中心静脈カテーテル(silastic catheter OD1.6mm)を内頸静脈に留置し、高カロリー輸液(総投与カロリー68.8kcal/kg/day)を14日間投与した。実験群 PN群:PN only、PN低用量群:PN+GLP-2(1μg/kg/h)、PN中等量群:PN+GLP-2(10μg/kg/h)、PN高用量群:PN+GLP-2(50μg/kg/h)、Sham群:生理食塩水点滴+normal chaw。全グループn=8 14日後に犠死させ、血液採取の後、全小腸及び腸管内洗浄液を採集した。トライツ靱帯から10cm肛門側空腸、回盲部から10cm口側回腸を切除し、HEによる組織学的評価用の組織と残りを凍結保存した。 【結果】体重変化率:PN群2.8±16 g,PN低用量群 3.6±15 g,PN中等量群 12.8±9.1 g,PN高用量群 16.2±7.5 g,sham群18.0±6 gで、sham群が最も体重増加が良好で、GLP-2 が増加するにつれて、体重増加も見られていた。 空腸絨毛高(HE染色):PN群 437±16 μm,PN低用量群 462±36μm,PN中等量群 582±72μm ,PN高用量群 608±84μm,sham群611±85μm 空腸陰窩深(HE染色):PN群 127±6 μm,PN低用量群 121±15μm,PN中等量群 159±22μm ,PN高用量群 161±15μm,sham群159±9.1μm 回腸絨毛高(HE染色):PN群 299±47 μm,PN低用量群 310±44μm,PN中等量群 428±21μm ,PN高用量群 433±52μm,sham群442±32μm 回腸陰窩深(HE染色):PN群 102±14 μm,PN低用量群 106±13μm,PN中等量群 125±13μm ,PN高用量群 126±15μm,sham群133±10μm
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
完全静脈栄養+GLP-2投与 14日間のモデルは完成し、検体の採取は出来ており、腸管粘膜の形態評価は既に終わっている。
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今後の研究の推進方策 |
腸管内洗浄液のIgA測定、IgAの組織免疫を行い、カウントを行う事で粘膜免疫の評価を行う必要がある。また、細胞間接着因子のウエスタンブロット法は、安定した結果を得られるための条件設定を含めて試行を継続する。
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次年度使用額が生じた理由 |
免疫染色、ウエスタンブロットの試薬の使用が予定よりも少なかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度に免疫染色、ウエスタンブロットを追加試行する。
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