研究課題/領域番号 |
16K10470
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
伊勢 一哉 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (90363746)
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研究分担者 |
佐々木 章 岩手医科大学, 医学部, 教授 (40275540)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 膵臓 / 膵島細胞 / 細胞シート / 小胞体ストレス |
研究実績の概要 |
膵島移植は1型糖尿病に対する治療法として実施されている。膵島細胞は、精製の過程で受ける、酸化ストレス、虚血、小胞体ストレスなどに対して、脆弱な細胞である。そのため、膵島分離から移植までに、細胞の喪失やインスリン分泌低下が生じ、治療成績に影響を与えている。一方、近年膵島細胞の生存には小胞体ストレスが深く関わっていること、インスリン分泌においてユビキチンープロテアソームシステムが関与していることが示されている。 膵島分離、培養、単離、シート作成の各ステップでの小胞体ストレス反応について、分子生物学的手法を用い明らかにする。各ステップで小胞体ストレス応答の制御を加えれば細胞死を回避し、どのストレスで負荷がかかるか明らかにするため昨年から行っていた実験を継続した。(1)膵移植の対象となる症例の膵組織の遺伝子変異の有無の解析(2)小胞体ストレス下での遺伝子変異発生の有無の解析(3)細胞シート作成実験方法の検討。これらの実験を、ClearSeq SS Comprehensive Cancer キャプチャライブラリ(Agilent社 1式 \700,000)を用いて実施。変異頻度の高い151の遺伝子を標的とした次世代シークエンサーによる変異解析用の遺伝子パネルで、Whole benome sequenceやexome sequenceによる遺伝子解析より、効果的な変異解析を行った。 今後の予定:小胞体ストレス応答制御による細胞死回避の検証;N-Acetyl-L-cysteineおよびL-glitathioneを細胞シート作成時に添加しストレス緩和を図り、細胞死の検出を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
勤務先異動のため、小胞体ストレス応答制御による細胞死回避の検証(N-Acetyl-L-cysteineおよびL-glitathioneを細胞シート作成時に添加しストレス緩和を図り、細胞死の検出)を行うことができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
細胞シート作成実験実施。小胞体ストレス応答制御による細胞死回避の検証;N-Acetyl-L-cysteineおよびL-glitathioneを細胞シート作成時に添加しストレス緩和を図り、細胞死の検出を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成29年度に予定していた細胞シート作成実験を平成30年度に行う事としたため、次年度使用額が生じた。次年度使用額は、細胞シート作成にかかる消耗品として支出する予定である。
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