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2017 年度 実施状況報告書

チロシンキナーゼ阻害薬耐性甲状腺未分化癌に対する新規治療開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K10478
研究機関順天堂大学

研究代表者

藤田 知之  順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (00419392)

研究分担者 藤森 実  東京医科大学, 医学部, 兼任教授 (00262725)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード甲状腺未分化癌 / チロシンキナーゼ阻害薬 / JAK阻害剤 / 新規治療 / 標的治療
研究実績の概要

甲状腺未分化癌は悪性度がきわめて高く、長年にわたり治療改善がなく、新たな治療の確立もなかった。要因のひとつは未分化癌の特性を標的とした薬剤を使用していないことがあげられる。近年、放射性ヨウ素治療抵抗性・難治性の分化型甲状腺癌患者および切除不能の甲状腺未分化癌患者に対し、チロシンキナーゼ阻害薬レンバチニブが承認され、新たに使用できることになった。日常診療においては今後レンバチニブ耐性甲状腺未分化癌に対する治療法の確立が求められる。そのため、われわれが所有しているレンバチニブ感受性甲状腺株と、レンバチニブ耐性株を用いて、レンバチニブの感受性・耐性に重要なバイオマーカーを明らかにすることとともに、甲状腺未分化癌治療に有効な新規標的治療薬をバイオマーカーとともに開発に繋げることを目的としている。
われわれが独自に所持するレンバチニブ感受性甲状腺未分化癌細胞株(A株)と、コントロールとしてレンバチニブ耐性甲状腺未分化癌細胞株(B株)にレンバチニブを添加するRNAを抽出した。その後aRNAを作成し、レンバチニブ添加前後の遺伝子プロファイルの差異をマイクロアレイを応用し解析した。レンバチニブ添加により変動したパスウェイおよび転写因子群を抽出する目的でGene Ontology (GO)解析とParametric Analysis of Gene Set Enrichment(PAGE)解析を実施し、われわれが今まで試行してきた解析手法を用いて、バイオマーカーの候補となる遺伝子群、パスウェイを見出すため、解析作業中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成29年度の研究計画の通り、レンバチニブ感受性甲状腺未分化癌細胞株(A株)と、コントロールとしてレンバチニブ耐性甲状腺未分化癌細胞株(B株)にレンバチニブを添加し、RNAを抽出した。その後aRNAを作成し、レンバチニブ添加前後の遺伝子プロファイルの差異をマイクロアレイを応用し解析している。レンバチニブ添加により変動したパスウェイおよび転写因子群を抽出する目的でGene Ontology (GO)解析とParametric Analysis of Gene Set Enrichment(PAGE)解析を実施し、われわれが今まで試行してきた解析手法を用いて、バイオマーカーの候補となる遺伝子群、パスウェイを見出す試みをし、甲状腺未分化癌に対するレンバチニブ耐性・感受性に関わるバイオマーカー探索を行っている。しかし、バイオマーカーを同定し、リアルタイムRT-PCR 用遺伝子発現アッセイPrimer Array®を用い、網羅的にシグナル伝達系のmRNA発現を解析し、マイクロアレイによる解析の再現性の確認をすることはできなかった。
平成29年度の目的の達成度は、50%程度と考える。

今後の研究の推進方策

平成30年度はバイオマーカーの候補となる遺伝子群、パスウェイを同定し、リアルタイムRT-PCR 用遺伝子発現アッセイPrimer Array®を用い、網羅的にシグナル伝達系のmRNA発現を解析し、マイクロアレイによる解析の再現性の確認したい。さらに、
ウェスタンブロット法によるシグナル伝達および遺伝子群発現変動の解析および標的遺伝子を絞り込み、複数の甲状腺未分化癌細胞株を使用したリアルタイムRT-PCR によるノックダウン効果の検証を行いたい。

次年度使用額が生じた理由

予定の実験が進まなかったため。

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公開日: 2018-12-17  

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