• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実績報告書

転移再発乳癌の薬剤耐性遺伝子変異を効果予測因子とする最適な治療戦略の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K10485
研究機関群馬県衛生環境研究所

研究代表者

荒木 和浩  群馬県衛生環境研究所, 研究企画係, 研究員 (80406470)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード原発不明がん / 全エクソソームシーケンス
研究実績の概要

前年度までの研究成果より計画を再考した。当初の薬剤の効果予測因子となる遺伝子発現解析のために、原発不明がん(CUP)を対象とし、FFPEからDNA抽出を行い、全エクソソーム解析を行った。2019年4月までの2年間に当院でのCUPは41例あり、その中で十分なDNA抽出可能であった11検体にて実施した。それぞれについてリード長150、インサート長160-170のリード数を得た。得られたリードデータについて、BWAを用いて、ヒト標準配列を参照配列としてマッピングした。その結果から、Picard, GAKTを用いて変異コールを行い、SNPと短いINDELを検出した。これらについて既知疾患関連変異データベースClinvar に記載の各変異と同じ位置、同じタイプの変異を比較抽出し、更にCLNDNにがんに関連するキーワードを含むエントリと、CLNSIGによるPathogenicまたは、Likely pathogenicの対応付けを行った。がん細胞体細胞変異データベースCosmicとの比較を行い、変異コールの信頼性値、疾患関連性予測プログラムFATHMM による予測スコア等を参照しがん化に関連する体細胞変異の特定を試みた。これらの変異解析とは別に、BWAにより各遺伝子エキソン領域にマップされたリード数を、それぞれのエキソン領域の塩基長で割ることでデプスを評価し、各遺伝子のゲノムDNAの存在量を見積もった。プローブの位置や遺伝子のGC含有量の偏り等により遺伝子ごとにリード数の多寡に偏りがあるが、検体間で比較した場合には特にリード数の少ない遺伝子については組み換え等に起因する遺伝子の欠損、特にリード数の多い遺伝子については遺伝子重複によるコピー数の増加が起きている可能性があった。こうした組み換えが高頻度で起きていると考えられるデプスの偏りの大きい検体と、比較的安定な検体との相違が観測された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] The efficacy of sequential second-line endocrine therapies (ETs) in postmenopausal estrogen receptor-positive and HER2-negative metastatic breast cancer patients with lower sensitivity to initial ETs2020

    • 著者名/発表者名
      Iwamoto Takayuki、Fujisawa Tomomi、Shien Tadahiko、Araki Kazuhiro、Sakamaki Kentaro、Sangai Takafumi、Kikawa Yuichiro、Takao Shintaro、Nishimura Reiki、Takahashi Masato、Aihara Tomohiko、Mukai Hirofumi、Taira Naruto
    • 雑誌名

      Breast Cancer

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1007/s12282-020-01095-y

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 進行乳がんに対するオラパリブ2019

    • 著者名/発表者名
      荒木 和浩, 三木 義男
    • 雑誌名

      腫瘍内科

      巻: 23 ページ: 410-419

  • [学会発表] 内分泌療法耐性ER陽性転移乳癌に対する二次内分泌療法のコホート研究 HORSE-BC-研究報告2019

    • 著者名/発表者名
      藤澤 知巳, 平 成人, 荒木 和浩, 岩本 高行, 木川 雄一郎, 坂巻 顕太郎, 相原 智彦, 高橋 將人, 向井 博文, 三階 貴史, 高尾 信太郎
    • 学会等名
      日本乳癌学会総会, 27回
  • [学会発表] 当院のレセプトデータを用いた悪性腫瘍症例の現状の検討2019

    • 著者名/発表者名
      荒木 和浩
    • 学会等名
      日本内科学会 108
  • [図書] 【逸脱症例から学ぶ がん薬物療法 標準治療の実践!】(第2章)がん合併症マネジメント 脊髄圧迫2019

    • 著者名/発表者名
      1.荒木 和浩
    • 総ページ数
      200
    • 出版者
      じほう
    • ISBN
      B07TKNG9WJ

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi