研究実績の概要 |
3)胃癌患者末梢血中のCTSCの同定,採取,解析:これまでに胃癌患者末梢血よりFACSにてCD44抗体及びEpCAM抗体にてdouble stainingした細胞集団のsortingに成功している.更にこれらの細胞を蛍光及び透過光観察で確認している.またこれら細胞集団は癌の進行度とともに増加しまた,化学療法後に減少する事を報告しており,かつKLF4発現が低下している減少する結果を得ている.①;健常人,早期胃癌,進行胃癌症例間でのCTSC数の確認,変化の解析 ②;胃癌治療前後でのCTSC数の変化の確認,KLF4の発現強度の確認,及び遺伝子解析・ 手術前後・化学療法前後での比較検討:③;①②の臨床病理学的背景との関係を解析する4)KLF4 knock down胃癌細胞株, モデルマウスを用いた, 薬剤感受性の検討: H28年度に作製した,KLF4 knock down株と, mockとの間での各種抗癌剤及び, 分子標的治療薬での薬剤感受性試験を行うとともに, 免疫不全マウスモデルを作製し, invivoにおいても, 同薬剤による治療効果の検討を行う.5) 臨床データの集積:本研究は臨床診療の場にfeed backされることが重要である. そのために実際の臨床症例のデータの蓄積は不可欠である. 当教室では過去5年で200例を超える胃癌手術症例があり, 現在も日常的に胃癌手術は行われている. 手術ににて得られた切除標本から, 胃癌組織及び, 非癌組織を採取し, -80℃freezerで保存する. 得られた切除標本は匿名化し, 術前術後の血液検査結果, 術式, 切除病理結果, 術後Stage, 手術日, 再発日, 再発形式, 死亡日,化学療法の内容及び継続日数, 副作用発現を随時調査記録していく.
|