E3ユビキチンリガーゼであるRing finger protein 126(RNF126)の胃癌進展における役割を検討した。胃癌切除標本を用いて免疫組織染色を行ったところ、RNF126発現レベルは腫瘍壁進達度と有意な関連性を認め、RNF126発現レベルは独立予後規定因子であった。ヒト胃癌細胞株MKN45、MKN74のRNF126発現をsiRNAでノックダウンしたところ、有意に増殖が抑制された。さらには、RNF126発現ノックダウンにより、5-FUの増殖抑制効果が増強された。以上の結果から、胃癌においてRNF126は腫瘍の増殖、抗癌剤治療抵抗性に関与し、治療標的となりうることが示唆された。
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