研究課題/領域番号 |
16K10514
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 浩一 自治医科大学, 医学部, 准教授 (70332369)
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研究分担者 |
力山 敏樹 自治医科大学, 医学部, 教授 (80343060)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 染色体不安定性 / Satellite α transcript / セントロメア / ゲノムダメージ / 多発癌 / DNA脱メチル化異常 / 血中モニタリング |
研究成果の概要 |
(1)染色体不安定性の誘導:セントロメア領域の転写産物であるSatellite α transcript(SatA)を乳腺上皮細胞株に遺伝子導入し過剰発現させると、Abnormal segregation、Micronuclei等、有糸分裂異常の頻度が増加することを明らかにしました(IJO 2018)。 (2)多発癌発生の素地:乳癌患者167人中、非癌部乳腺組織においてSATの高発現症例は、低発現症例に比較して22倍の両側乳癌および13倍の他臓器癌合併のリスクを有する事が明らかとなり、SATの多発癌発生のリスク因子としての意義を示しました (Oncology reports 2019)。
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自由記述の分野 |
腫瘍外科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、SATが介在する染色体不安定性のメカニズムに脱メチル化異常を関連づけて一連のプロセスを検証する独創的な研究課題です。SATが誘導するゲノムダメージの標的分子を特定し、それを血中モニタリングする事で発がんリスクのマーカーとして臨床応用が期待されます。個人のゲノムプロファイルを特定し、その標的分子を簡便かつ低侵襲な方法で経時的に追跡する一連の手法は、発癌リスクの特定のみならず、炎症性疾患や成人病といった複雑な要因からなる様々な疾患にも応用が可能です。リアルタイムに個人の疾患プロファイルの変化を捉え、病気の発症を予測する新たな個別化医療のアプローチです。
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