研究課題/領域番号 |
16K10523
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
|
研究機関 | 静岡県立静岡がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
寺島 雅典 静岡県立静岡がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (40197794)
|
研究分担者 |
大島 啓一 静岡県立静岡がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (10399587)
楠原 正俊 静岡県立静岡がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (40169991)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 外科 / 癌 / ゲノム / マイクロアレイ |
研究成果の概要 |
胃癌症例599例を対象として血液、胃癌腫瘍組織、非癌部粘膜から検体を採取し、全エクソン解および網羅的遺伝子発現解析を実施した。遺伝子変異では、TMB highを14%に認め、TP53 の変異が48%と最も高率であった。250例でTCGAに従って分類すると、EBV10例(4%)、MSI34例(14%)、CIN119例(48%)、GS87例(35%)となり、無再発生存期間に有意な差が認められた。 術後補助化学療法が施行された症例において免疫調整関連遺伝子群の発現が予後因子となる結果が得られた。また、肝転移再発例でMAGEA10の高発現が認められ、MAGEA10が無再発生存の予後因子として選択された。
|
自由記述の分野 |
消化器外科
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により本邦の胃癌遺伝子プロファイリングの同定が可能となった。その結果、わが国ではEBVやMSIの頻度が低く、CINの頻度が高い事が明らかとなった。今後、わが国独自の分類が必要となる事が示唆された。また、本邦では胃癌手術補助化学療法としてS-1が用いられているが、今回の研究により、術後補助化学療法においても免疫関連遺伝子が予後因子となることが明らかとされた。今後の免疫チェックポイント阻害剤の術後補助化学療法への応用に期待がもてる結果であった。更に、術後肝転移再発症例ではMAGEA10の高発現が認められた。これらのアプローチにより進行胃癌の治療成績の向上がもたらされる事が期待される。
|