研究課題
術前化学放射線療法(CRT)後標本のH-Eスライドにて、癌間質密度(繊維芽細胞密度)と臨床病理学的因子との関連を検討し、CRT後高癌間質密度症例で、無再発生存率及び全生存率ともに不良であることを報告した(第117回日本外科学会定期学術集会にて発表)。しかし、抗繊維芽細胞抗体による免疫組織学的染色を施行したが、数値化による客観的評価が困難であったため、実験を終了した。そこで、炎症反応指標、血球細胞成分に基づいた評価を行うこととした。直腸癌術前CRT施行患者において、術前C反応性蛋白:CRP/アルブミン比が、深達度、再発、CEAとの相関を認め、再発、予後予測因子であることを報告した(Anticancer Res. 2017 37:5797-5804)、また、リンパ球/単球比が、予後予測因子となることも報告した(Dis Colon Rectum.2019 Feb;62(2):171-180)。またさらに近年大腸癌の再発予後マーカーとして注目を集めているCDX2の免疫染色を、直腸癌CRT後の切除標本を用いて行い、CDX2が直腸癌CRT後の症例に対しても、有用な再発予後マーカーとなることをあきらかにした。
すべて 2019
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Dis Colon Rectum.
巻: 62(2) ページ: 171-180
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