研究課題/領域番号 |
16K10548
|
研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
力山 敏樹 自治医科大学, 医学部, 教授 (80343060)
|
研究分担者 |
鈴木 浩一 自治医科大学, 医学部, 准教授 (70332369)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | DNAメチル化異常 / MS-AFLP / 発癌リスク |
研究実績の概要 |
本研究は、正常組織で観察される遺伝子修飾異常(DNAメチル化異常)の情報をもとに、癌のかかりやすさを予測しようとするものです。DNAメチル化異常は癌組織のみならず、非癌部組織でも認められるため、その情報を癌発症の予測や早期診断に利用します。具体的には、癌組織で異常メチル化のため遺伝子発現が低下している遺伝子を同定し、それらの遺伝子の異常メチル化の程度を背景粘膜でも検出します。背景粘膜の異常メチル化の程度と遺伝子発現の相関を解析し、異常メチル化の進行に伴い遺伝子の発現が低下していく過程を捉えられれば、それは発癌過程の段階的変化を表現していると考えられます。我々が独自に開発したDNAメチル化マイクロアレイ、発現アレイを用いる事により、網羅的に遺伝子異常、遺伝子修飾異常を捉えることが可能となり、分子生物学的な発癌プロファイルの作成が可能となります。それは発癌リスクのバイオマーカーとして有用性が期待されます。 我々が独自に開発したDNAメチル化マイクロアレイ、MS-AFLP法を用いて癌部と非癌部で同じ変化を示す遺伝子断片を同網羅的に検索し、クラスター解析、DAVID解析を行ったところ、WNTsignal、AXON guidanceおよびHomeoboxに関わる遺伝子群を同定しました。また、MS-AFLP法の詳細を論文発表しました(Methods in molecular biology、掲載論文4)。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
我々が独自に開発したDNAメチル化マイクロアレイ、MS-AFLP法を用いて癌部と非癌部で同じ変化を示す遺伝子断片を同網羅的に検索し、クラスター解析、DAVID解析を行ったところ、WNTsignal、AXON guidanceおよびHomeoboxに関わる遺伝子群を同定しました。今後は発現アレイで遺伝子発現の程度を評価し、Pyro Markでメチル化シトシン定量し、アレイの結果の検証を行います。また、MS-AFLP法の詳細を論文発表しました(Methods in molecular biology、掲載論文4)。
|
今後の研究の推進方策 |
発現アレイで遺伝子発現の程度を評価し、Pyro Markでメチル化シトシン定量し、アレイの結果の検証を行います。
|
次年度使用額が生じた理由 |
消耗品価格の変動のため生じた平成29年度の残額と、平成30年度分に請求した助成金とあわせて消耗品の購入と旅費に計上します。
|