低酸素環境でHIF1αが高発現する大腸癌細胞株DLD1、HCT116を用いて抗がん剤感受性の変化を検討を引き続き行った。抗がん剤は消化管がんで使用されることが多い5FU、シスプラチン、オキサリプラチン、SN38、セツキシマブを用いて行った。 すべての薬剤において、通常酸素環境下(normoxia)に比較して低酸素環境下(hypoxia)では抗癌剤暴露時の生存率が上昇する傾向であったが、両郡を比較すると有意差を認めず、再検したが同様の結果であった。よって低酸素環境は抗癌剤の感受性に変化を与えるとはいえない決意論に至った。 また3D培養を簡易に施行できることは確認できたが、低酸素条件下での3D培養はなかなか増殖する環境を見いだせなかった。 大腸がん組織でのHIF1αの免疫染色に関しても、染色できず、発現は不明である。
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