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2018 年度 実績報告書

直腸癌術前化学放射線療法の効果予測マーカーとしての血清中microRNA解析

研究課題

研究課題/領域番号 16K10557
研究機関熊本大学

研究代表者

日吉 幸晴  熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (30573612)

研究分担者 秋吉 高志  公益財団法人がん研究会, 有明病院 消化器外科, 医長 (50625598)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード直腸癌 / CRT / microRNA / 血清 / 効果予測 / PCR / miR-143
研究実績の概要

直腸癌術前化学放射線療法(CRT)の効果予測マーカーとしての血清中microRNA(miRNA)の有用性を検討するため、がん研有明病院で術前CRT後に手術を行った下部直腸癌症例94例から回収したCRT前の血清サンプルを用い、total RNAを抽出した。
切除検体で直腸癌の病理学的評価によるCRT効果判定を行い、pathological complete response: pCRとnear-pCRが得られた21例を効果良好群、残りの73例を効果不良群とした。
次に、miRNAのmicroarray解析を行った(Affymetrix miRNA 3.0 Array)。解析には、効果良好群の13例と効果不良群12例のRNAサンプルを用いた。効果良好群と効果不良群で血清レベルに有意な差を認めるものとして、12種類のmiRNAを同定し、TaqMan real-time PCRにより、validationを行ったが、再現性が乏しかった。
そこで、これまでに大腸癌患者の組織と血清中で特異的に発現していると報告されているmiRNA、あるいは大腸癌の発育進展に関わっていると報告されている18種類のmiRNAを過去の文献報告からピックアップした。94例の血清中における18種類のmiRNAの発現をreal-time PCRによって解析し、CRT効果との相関を検討した。18種類のうち、血清中miR-143の発現がCRT効果と相関していることを同定した。他の臨床病理学的因子に関しても、CRT効果との相関を検討したが、有意な相関はみられず、血清miR-143のみがCRT効果予測マーカーとして有用であると考えられた。この研究成果をOncotarget誌に投稿し、掲載された(Oncotarget 2017;8(45):79201-79211)。

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公開日: 2019-12-27  

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