肝虚血再灌流障害におけるPAR-1とS1PR1の作用機序の解明

2018 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 16K10569
• 研究機関: 三重大学
• 研究代表者: 栗山 直久 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (80525329)
• 研究期間 (年度): 2016-04-01 – 2019-03-31
• キーワード: PAR-1 / sphingosine-1-phosphate / S1PR1 / hepatic IRI / endothelial cell injury

研究実績の概要

肝虚血再灌流障害におけるprotease-activated receptor-1 (PAR-1) とsphingosine-1-phosphate receptor 1 (S1PR1) の作用機序の解明に関する研究を行なっている。
S1PR1のSelective agonist (SEW2871)の細胞保護効果については、2017年のJournal of surgical researchに掲載された。
またPAR-1についてではあるが、PAR-1 peptide agonist投与による予想された細胞保護効果の結果を得ることが出来なかったが、逆にPAR-1 antagonistを投与することで、血清トランスアミナーゼと組織学的な肝障害を有意に改善していた。その細胞保護効果の機序の一つとして、Cleaved caspase 9が優位に低下させることによる、アポトーシスの抑制が考えられた。また細胞保護効果には、AktやERKが関与していることを突き止め、この結果をまとめて、現在論文投稿中である。

研究成果

• [学会発表] マウス肝虚血再灌流障害におけるprotease activated receptor-1の抑制による肝保護効果 (2018)
  • 著者名/発表者名: 野口大介, 栗山直久, 伊藤貴洋, 早崎碧泉, 飯澤祐介, 藤井武宏, 加藤宏之, 種村彰洋, 村田泰洋, 安積良紀, 岸和田昌之, 水野修吾, 臼井正信, 櫻井洋至, 伊佐地秀司
  • 学会等名: 第118回日本外科学会定期学術集会
• [学会発表] Selective inhibition of the thrombin receptor protease-activated receptor-1 induces up-regulation of anti-apoptotic protein ERK1/2 against hepatic ischemia-reperfusion injury in mice (2018)
  • 著者名/発表者名: Daisuke Noguchi, Naohisa Kuriyama, Takahiro Ito, Aoi Hayasaki, Taishiro Takeuchi, Takehiro Fujii, Yusuke Iizawa, Hiroyuki Kato, Akihiro Tanemura, Yasuhiro Murata, Yoshinori Azumi, Masashi Kishiwada, Shugo Mizuno, Masanobu Usui, Hiroyuki Sakurai, Shuji Isaji
  • 学会等名: 第30回日本肝胆膵外科学会学術集会
• [学会発表] Selective inhibition of the thrombin receptor protease-activated receptor-1 attenuates hepatic ischemia-reperfusion injury in mice (2018)
  • 著者名/発表者名: Daisuke Noguchi, Naohisa Kuriyama, Takehiro Fujii, Hiroyuki Kato, Yoshinori Azumi, Masashi Kishiwada, Shugo Mizuno, Masanobu Usui, Hiroyuki Sakurai, Shuji Isaji
  • 学会等名: 13th IHPBA World Congress
  • 国際学会