研究課題/領域番号 |
16K10575
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
内山 秀昭 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (70380425)
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研究分担者 |
調 憲 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70264025)
吉住 朋晴 九州大学, 医学研究院, 准教授 (80363373)
池上 徹 九州大学, 大学病院, 助教 (80432938)
播本 憲史 群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (00419582)
伊藤 心二 九州大学, 大学病院, その他 (90382423)
副島 雄二 九州大学, 大学病院, 助教 (30325526)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 調節性B細胞 / フローサイトメトリー / 免疫寛容 |
研究実績の概要 |
H29年度は調節性B細胞検出の手技習得を行なった。具体的な方法としてはhealthy volunteerより14mlの採血を行い、Ficoll paque PLUS(GE health care Japan®)を用いた末梢血単核細胞(PBMC)の抽出を行なった。PBMCからB cell isolation kit(Miltenyi Biotec®)を使用したMACSによってB細胞の分離を行なった。複数回の実験で、PBMCは4×106採取し、そのうちB細胞は4.5×104(PBMCの1-2%)程度採取され、概ね報告されている分画と一致するものであった。続いてFACSCaliber(BECTON DICKINSON®)を使用したflowcytometryでB細胞サブセットを分離し、調節性B細胞の分離を行なった。計画書に記載した通り、調節性B細胞はCD20+CD24hiCD38hiとし、試薬は抗CD20PE抗体(BioLegend®)、抗CD24PerCP抗体(BioLegend®)、抗CD38APC抗体(BioLegend®)を使用した。実験では5×102程度の調節性B細胞を検出し、これは全B細胞の1%程度にあたり、Chesneauらの報告(3-4%)より少ない結果となった。試薬の調節やflowcytoの設定の調節を試行錯誤している段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究の基礎環境が整い、今後は実臨床での応用へと進む予定である。
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今後の研究の推進方策 |
H30年度の方針として、①調節性B細胞はIL-10の産生を特徴とするため検出した調節性B細胞のうちIL-10産生の割合の調査を行う。調節性B細胞の分離を安定して行えるようになってから、②当科で生体肝移植後3年経過しているドナー、レシピエント、healthy volunteerにおいて調節性B細胞の割合に差を認めるか否かを検討する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、臨床検体を用いた研究・実験を行う予定だったが、来年度行うこととなったため。
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