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2019 年度 実績報告書

間葉系幹細胞を利用した膵液瘻発症予防・難治性膵液瘻治療法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 16K10593
研究機関神戸大学

研究代表者

浅利 貞毅  神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (20580682)

研究分担者 外山 博近  神戸大学, 未来医工学研究開発センター, 准教授 (10444598)
寺井 祥雄  神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (30761259)
具 英成  神戸大学, 医学研究科, 名誉教授 (40195615)
後藤 直大  神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (40580684)
福本 巧  神戸大学, 医学研究科, 教授 (70379402)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード膵液瘻 / 間葉系幹細胞 / 細胞シート
研究実績の概要

平成28年度、2012年にTanakaら(J Gastroenterol 2012)が報告した膵液瘻ラットモデルの追試に成功した。Lewis ratを用い、膵管を含む膵臓を複数の任意の位置で離断し、膵体部での離断モデルが最も適切な膵液瘻モデルとなることを確認した。また、Lewis ratの膵周囲脂肪識よりMSCを単離し、骨、軟骨、脂肪識への多分化能を確認した。P3まで継代したのち、冷凍保存しストックした。
平成29年度、up cell(株式会社セルシード)を用いて、P3まで継代したMSCの細胞シートの作成に成功した。シートは温度管理の影響が強く、作成までに多大な時間を要した。また、作成したMSC細胞シートを用いて、膵液瘻治療効果を検討した。膵液瘻ラットモデルにおいて、無治療群とMSC細胞シート貼付(頭尾側膵管切離両端に貼付)群で振り分け検討したところ、MSCシート貼付群で有意に腹水アミラーゼ値、採血でのリパーゼ値で膵液瘻改善効果を認めた。
平成30年度、無治療群とMSC細胞シート貼付(頭尾側膵管切離両端に貼付)群で、術後2, 3, 7日目に膵液瘻の評価を行った。術後7日目では、いずれのラットも自然治癒にて膵液瘻は改善され、腹水アミラーゼ値の上昇を認めなかった。術後2, 3日目では、貼付した群で、腹水アミラーゼ値に有意な改善を認めたほか、腹腔内の炎症に伴う癒着も軽度であり、MSC細胞シートによる膵液瘻抑制効果を認めた。
令和元年度、細胞シートの形状やサイズに再現性が乏しい課題を解決するため、シートの代用としてMSCのゲル状化投与を試みたが、物理的に膵切離断端に固定されない、MSCの形質が維持されない(分化誘導される)、などの問題点に直面した。また、MSC細胞シートの再現性に、温度管理が重要であることを明らかにしたが、最適化するまでには至らなかった。

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公開日: 2021-01-27  

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