研究実績の概要 |
1999年から2014年までにわれわれの施設において手術を施行した63例の肝外胆管癌症例 (Bt) のうち、手術関連死亡の3例と追跡困難であった2例を除いた58例を対象とした。内訳は肝門部領域胆管 (Bp) 21例、遠位胆管 (Bd) 37例である。 【結果】臨床病理学的因子との解析でgal-3-INA症例はBt、Bdにおいて有意に再発、遠隔転移が多かった。予後因子の検討では、Cox比例ハザードモデルにおけるunivariate analysisではBtではgalectin-3核内集積(gal-INA) (P = 0.005)、リンパ節転移個数 (P = 0.012)、最終stage(P = 0.021)、腫瘍分化度(P = 0.003)、inf (P = 0.014)、ly (P = 0.03)、pn (P = 0.015)が、BpではT (P = 0.038)、inf (P = 0.008)、が、Bdではgal-INA (P = 0.007)、N (P = 0.037)、 stage (P = 0.042)、ly (P = 0.016)で有意差を認めた。multivariate analysisでは、Btではgal-INA (P =0.002, RR = 4.470, 95%CI:1.759-11.357,)と分化度 (P =0.033, RR = 2.344, 95%CI:1.069-5.138)が、Bdではgal-INAが独立した予後因子であった(Bt: P = 0.043, RR = 2.979、95%CI: 1.035-8.570)。
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