研究分担者 |
大島 英揮 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (40378188) [辞退]
成田 裕司 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (60378221)
諫田 泰成 国立医薬品食品衛生研究所, 薬理部, 部長 (70510387)
藤本 和朗 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (70644665)
緒方 藍歌 名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (70718311)
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研究実績の概要 |
広範囲心筋梗塞では、壊死心筋による激しい炎症の後、線維組織に置換され、時間とともにリモデリングが進行し、心腔拡大や収縮障害、最終的に重症心不全を 引き起こす。近年、移植片対宿主病(GvHD)の臨床治験において、RNAや蛋白を含む50-200nmの細胞外微小胞「エクソソーム」の抗炎症作用による治療の有効性が報告されている。研究代表者らは、これまでに大動脈瘤に対して間葉系幹細胞(MSC)から産生されるエクソソーム投与療法を行い、瘤縮小効果が得られたことを明らかにしてきた。エクソソームは分泌する細胞の性質に依存することが知られていることから、各細胞(間葉系幹細胞:MSC, 線維芽細 胞:FB, 心筋細胞:CM, 成熟心筋細胞:matured-CM, iPS 由来成熟心筋細胞:iPS-matured CM)から分離したエクソソームでの治療効果を比較検討し、どの細胞由来のエクソソームがより治療効果が高いかを明らかにする。 これまでに、各細胞を培養し、超遠心法にて各細胞培養上清からエクソソームを回収した。定量RT-PCRにて血管新生や心筋細胞アポトーシス抑制、炎症抑制に関与するmicroRNAs : miR-17, miR-24, miR-92, miR-126, miR-210を同定し、発現量を比較検討したところ、CMおよびiPS-matured CMのエクソソームが有用であることが示唆された。一方で、ラット心筋梗塞モデルの確立にも取り組み、冠動脈左前下降枝結紮閉鎖による心筋梗塞モデルの作成を試み、安定した高速モデル作成に成功した。
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