これまでヒト剖検心標本74標本に対する位相差CTを行い、心室構築の特定困難な無脾症の1例を除き、刺激伝導組織は連続追跡可能な組織密度の低い領域として示された。非破壊的3次元再構築された刺激伝導系の走行から、従来の病理学的知見を追随する結果に加え、房室中隔欠損 大動脈弁奇形、右側相同症、修正大血管転位症などの疾患群において、これまで明らかでなかった多彩な伝導系走行について、詳細な知見が蓄積されてきている。 さらなる多数例での結果を必要に応じ病理学的対比とともに検討し、頑健性、再現性の高い知見創出、デジタルデータからの3Dプリントモデル作成、などさらなる研究発展が期待される。
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