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2016 年度 実施状況報告書

他家線維芽細胞シートを用いた難治性皮膚潰瘍に対する再生医療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K10661
研究機関山口大学

研究代表者

鈴木 亮  山口大学, 医学部附属病院, 助教 (10570319)

研究分担者 濱野 公一  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60263787)
上野 耕司  山口大学, 医学部附属病院, 助教 (30736070)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード細胞シート移植治療
研究実績の概要

本研究は、難治性皮膚潰瘍に対する他家細胞混合シート移植療法の開発を目的とする。糖尿病患者や末梢血管障害患者の多くでは、患者自身の難治性皮膚潰瘍の予後不良により約4万人が指・下肢切断を余儀なくされている。我々は、新たな治療法として末梢血単核球と線維芽細胞で構成される自己細胞混合シートの移植療法の開発をすすめてきた。しかし臨床応用を考慮すると、自己細胞混合シート作製にかかる日数や作製コストは看過できない課題の一つである。そこで本研究では、手術時などに他者から得られた線維芽細胞で他家細胞シートを作製し、難治性皮膚潰瘍治療の可能性について動物モデルを用いて検証する。
線維芽細胞樹はC57BL/6マウス雄の尾から樹立し、その線維芽細胞とC57BL/6マウス雄の末梢血単核球を共培養し、温度応答性細胞培養皿で細胞混合シートが作製された。糖尿病C57BL/6マウス雌の背部に作製した皮膚全層欠損部位に、C57BL/6マウス雄由来の細胞混合シートを移植して21日後に治癒した箇所の組織にC57BL/6マウス雄由来の細胞が残存しているかを雄特異的な遺伝子に対してPCRで検出できるか検討した。移植21日後に組織から採取したゲノムDNAでは雄特異的な遺伝子であるZFY1とZFY2は検出されなかったが、コントロールであるACTBと雌特異的な遺伝子であるZFXは検出された。この結果は移植された細胞は治癒した組織には残存しない可能性を示唆している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成28年度は、同系統のマウスにおいて性差を利用した細胞シート移植後の残存の有無を検証することが出来た。

今後の研究の推進方策

平成29年度は、皮膚潰瘍モデルに対して系統の異なるマウスから作製した細胞混合シートによる治療効果の検証を実施する。

次年度使用額が生じた理由

同系統マウスによる性差を利用した実験において、移植細胞が残存しないことが観察された為に、異系統マウスによる性差を利用した実験を実施することを取りやめた為に差額が生じた。

次年度使用額の使用計画

組織学的解析の為の抗体購入に使用する。

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公開日: 2018-01-16  

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