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2017 年度 実施状況報告書

他家線維芽細胞シートを用いた難治性皮膚潰瘍に対する再生医療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K10661
研究機関山口大学

研究代表者

鈴木 亮  山口大学, 医学部附属病院, 助教 (10570319)

研究分担者 濱野 公一  山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60263787)
上野 耕司  山口大学, 医学部附属病院, 助教 (30736070)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード再生医療 / 細胞混合シート移植
研究実績の概要

我々はこれまでに、難治性皮膚潰瘍に対して患者由来の細胞を用いた自家細胞シート移植法の開発を行ってきたが、自家細胞シート作製に必要となる線維芽細胞の調整に数週間を要するため、細胞シート作製の時間を短縮する解決法として、他家線維芽細胞から予め大量の細胞シートを作製・凍結保存しておき、移植時に細胞シートを解凍して潰瘍部位に移植する方法の開発を本研究の目的にしている。昨年度の研究において、移植された細胞混合シートは、治癒した組織には残存しない結果となったことから、他家細胞混合シートを移植しても治癒した組織に残存しないことが示唆された。そのため、本年度は、自家および他家由来の細胞混合シートの治療効果を比較することにした。
他家細胞移植のモデルとして、C57BL/6マウスおよびC3Hマウスの2種類の系統のマウスを使用した。潰瘍モデルとして雄のC57BL/6マウスおよびC3Hマウスにストレプトゾトシン投与により血糖値が300mg/dL以上になったマウスの背部に対して外科的手法で皮膚全層欠損を作製し、その箇所に細胞混合シートを移植した。細胞混合シートは、雄のC57BL/6マウスの尾由来の線維芽細胞と末梢血単核球から作製し、C57BL/6マウスおよびC3Hマウスの背部に移植した。C57BL/6マウスおよびC3Hマウスそれぞれに対してコントロールである無治療群と細胞混合シート移植群で、移植治療開始7日後および14日後で創部の創傷面積治癒率を比較した。移植治療開始7日後および14日後におして、C57BL/6マウスおよびC3Hマウス共に、細胞混合シート移植群において創傷面積治癒率が無治療群に比べて優位に高い結果であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

難治性皮膚潰瘍に対して自家細胞由来の細胞混合シート移植のみならず、他家細胞混合シート移植モデルにおいても細胞シート移植の有効性を見出したことから、本研究は順調に進んでいると考えている。

今後の研究の推進方策

今後は、将来的な他家細胞混合シート移植の方法を考慮して、凍結・融解後の細胞を用いた細胞混合シート移植モデルの研究を実施する予定である。

次年度使用額が生じた理由

予定した細胞混合シートが分泌する成長因子解析のELISA解析を次年度に実施するため。

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公開日: 2018-12-17  

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