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2018 年度 実績報告書

IL-1受容体アンタゴニスト欠損マウスを使用した血管炎の発病メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 16K10666
研究機関自治医科大学

研究代表者

伊藤 智  自治医科大学, 医学部, 講師 (30382881)

研究分担者 木村 直行  自治医科大学, 医学部, 准教授 (20382898)
吉崎 隆道  自治医科大学, 医学部, 研究員 (20743115)
山口 敦司  自治医科大学, 医学部, 教授 (50265287)
川人 宏次  自治医科大学, 医学部, 教授 (90281740)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード大動脈炎 / IL-25 / IL-1受容体アンタゴニスト欠損マウス
研究実績の概要

IL-1には、IL-1α、IL-1β及びIL-1受容体アンタゴニスト(IL-1RN)の3つのリガンドが存在し、このうち、IL-1RNはIL-1受容体に結合しても生理活性を誘導せず、IL-1αとIL-1βの生理作用を阻害する分子と考えられている。したがって、IL-1RN遺伝子欠損マウスでは、IL-1αとIL-1βの生理作用が阻害できないため、自己免疫性大動脈炎を自然発症する。このIL-1RN遺伝子欠損マウスの自己免疫性大動脈炎の発症はIL-17やTNFといった3型免疫応答に依存していることが知られている。大動脈炎を発症したIL-1RN遺伝子欠損マウスの大動脈において、IL-17ファミリーサイトカインであるIL-25の発現が亢進していることが明らかになった。IL-25は2型免疫応答を促進するサイトカインで、その2型免疫応答の活性化を介して3型免疫応答を抑制する作用も持つ。したがって、3型免疫応答依存的なIL-1RN遺伝子欠損マウスの大動脈の発症において、IL-25は抑制的な作用を持つことが期待された。そこで、3型免疫応答依存的なIL-1RN遺伝子欠損マウスの大動脈の発症におけるIL-25の関与と役割を明確にするために、IL-1RN遺伝子欠損マウスにIL-25欠損マウスを交配し、IL-25・IL-1RN遺伝子欠損マウスを作成した。IL-25・IL-1RN遺伝子欠損マウスでは、IL-1RN遺伝子欠損マウスと比較して、大動脈炎の発症率が低下し、症状も軽減していることが明らかになった。IL-25はマウスの多発性硬化症モデルのような3型免疫応答依存的な自己免疫疾患を抑制することが知られているが、3型免疫応答依存的なIL-1RN遺伝子欠損マウスの大動脈の発症においては抑制的な作用を持つことが明らかになった。

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公開日: 2019-12-27  

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