研究課題
肺癌手術に対する前向き無作為化多施設共同比較試験(JANP study)を主任研究者として指揮し、先進医療B承認後、2015年9月より症例登録開始している。2016年7月に、有害事象が連続して発症した為、一旦試験エントリー中止し、同年8月1日独立安全性モニタリング委員会を開催し、安全性について熟慮を重ねたプロトコール修正を行った後、症例登録再開するに至った。2017年3月末時点で約300例が既に登録され、概ね順調に症例登録が行われている。2017年10月末までに500例の登録を終了する予定である。また、抗癌剤の副作用の一つである、骨髄抑制に対してANPが保護効果を発揮することを確認し、論文報告を行った。(Nojiri et al. Cancer Chemother Pharmacol. 2016;78:191-7.)既に抗癌剤に伴う急性腎障害軽減効果も報告済(Nojiri et al. 2015)であり、これらの研究成果を踏まえ、ヒト臨床試験として、「初回治療としての肺癌症例に対する抗癌剤投与におけるANP併用投与のパイロット研究」UMIN000018851を国立病院機構刀根山病院との共同研究として開始し、現在積極的な症例登録を進めている。また、乳癌及び大腸癌同所移植マウスモデルに対して、ANPは転移前ニッチを抑制することによって、自然血行性肺転移を抑制することをトランスクリプトーム解析を行い、詳細なメカニズム解明を進めている。
2: おおむね順調に進展している
肺癌手術に対する前向き無作為化多施設共同比較試験(JANP study)について、症例登録は概ね順調である。また、抗癌剤の副作用の一つである、骨髄抑制に対してANPが保護効果を発揮することを確認し、論文報告を完了した。(Nojiri et al. 2016)さらには、ヒト臨床試験として、「初回治療としての肺癌症例に対する抗癌剤投与におけるANP併用投与のパイロット研究」UMIN000018851を国立病院機構刀根山病院との共同研究として開始し、現在積極的な症例登録を進めている。
今後はANPの腫瘍血管制御に焦点を当てて、抗癌剤との併用効果について、メカニズム解明を進める予定である。
一部物品購入を控えていたため、余剰が生じた。
血管内皮細胞及びマウスを用いた実験を行い、詳細な解明を進める予定である。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 謝辞記載あり 4件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件)
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