研究課題
肺癌手術に対するANPの前向き無作為化多施設共同比較試験(JANP study)については、2015年9月1日~の症例登録を開始し、2017年7月までに335例の症例登録を完了している。ANP投与群での有害事象(脳梗塞)発生の為、症例登録を2回中断し、その都度独立安全性モニタリング委員会で審議してきた。独立安全性モニタリング委員会では、左上葉切除後の脳梗塞が多く、肺静脈断端からの塞栓症の可能性が高く、術式に関連していることが疑われる、との審議結果であった。今後症例登録再開の是非について検討する予定である。なお、JANP studyの詳細なプロコールについて、当該年度に論文報告を行った。また、乳癌及び大腸癌の同所移植モデルマウスに対してANPが転移前土壌形成に抑制的に働くことによって、自然血行性肺転移を抑制する、即ち転移のより早期の段階で、抑制的に働くメカニズムについて明らかにし、論文報告を行った。ANPと抗癌剤併用による抗腫瘍効果増強について、鍵遺伝子の同定を行うことができたので、今後さらにANP/GC-A/cGMP経路との関連について、詳細なメカニズムの解析を行い、進めていきたいと考えている。
3: やや遅れている
臨床研究の登録が遅れていること、さらには、ANPと抗癌剤併用による抗腫瘍効果増強について、鍵遺伝子の同定を行うことができたが、さらなる詳細なメカニズムの解析に時間を要している。
今後、ANPと抗癌剤併用による抗腫瘍効果増強について、鍵遺伝子を中心とした、さらなる詳細なメカニズムの解析をしっかり進めたいと考えている。
メカニズムの解析が遅れていた為、一部物品購入を控えていた。次年度はメカニズムの解析をしっかりと進めていきたい。
すべて 2017
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
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