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2018 年度 実施状況報告書

TEMPO-RNPによる動脈硬化における酸化ストレス発生の予防

研究課題

研究課題/領域番号 16K10709
研究機関獨協医科大学

研究代表者

滝川 知司  獨協医科大学, 医学部, 准教授 (60450227)

研究分担者 山本 哲哉  横浜市立大学, 医学部, 教授 (30375505)
丸島 愛樹  筑波大学, 医学医療系, 講師 (40722525)
高野 晋吾  筑波大学, 医学医療系, 教授 (50292553)
伊藤 嘉朗  筑波大学, 附属病院, 病院講師 (90733014)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード動脈硬化 / 血管保護作用 / TEMPO-RNP
研究実績の概要

ラット頚動脈内膜肥厚モデルにBalloon injury 直後にRNP を投与し、その4 時間後にsacrifice したサンプルでは、injury 側の中膜全体にRNP が分布していたが、正常側ではRNP の分布は確認できなかった。14日後にRNP を投与し、その4 時間後のサンプルでも、速やかに新生内膜内にRNP が浸透している所見を認めた。RNP は病変部に特異的な分布を示した。Control 群では血管壁全層にROS 産生を示すDHE の赤色蛍光が強く発現していたのに比較して、RNP 群では内腔側の新生内膜部分に陽性部分を認める以外は蛍光が明らかに低下していた。
Intima/Media ratio の比較では、Control 群に比較してRNP 群で有意に低値であり、Residual ratio の比較では、RNP 群でControl 群に比較して有意に高値であった。また、Control 群と比較して、RNP 群では新生内膜内の8-OHdG の蛍光発現が低下しており、RNP 群ではDNA酸化損傷が抑制されている可能性が示唆された。蛍光免疫染色での検討において、マクロファージのマーカーであるIba-1、炎症誘導に関与するiNOS ではいずれもRNP 群でControl に比較して陽性細胞が減少した。
ラット頚動脈内膜肥厚モデルにおいて、RNP は病変特異的な分布を示したとともに、新生内膜肥厚および血管狭窄を抑制した。その作用メカニズムとして血管壁局所でのROS 産生の抑制や抗炎症効果(炎症細胞浸潤抑制、接着因子発現制御)が関与していると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ラット頚動脈内膜肥厚モデルにおいて、RNPは病変特異的な分布を示したとともに、新生内膜肥厚および血管狭窄を抑制した。その作用メカニズムとして血管壁局所でのROS産生の抑制や抗炎症効果(炎症細胞浸潤抑制、接着因子発現制御)が関与していると考えられた。
現在、論文化に向けて準備中である。

今後の研究の推進方策

想定されうる研究結果であり、酸化ストレス障害から波及する様々な病態への更なる発展治療への応用・開発が進むことも予想される。論文化(英語)予定である。
臨床研究化が進行しており、AMED での研究費が認められ、継続中である。

次年度使用額が生じた理由

論文化に向けての費用、及び、必要とされるであろう追加実験に使用予定である。

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公開日: 2019-12-27  

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