研究課題
内頚動脈狭窄症の不安定プラークの病態はマクロファージを中心とした慢性炎症が主体である。しかし、慢性炎症は不安定プラークのみならず全身に見られることが判ってきた。そこで、本研究は全身の慢性炎症の炎症関連細胞にはresourverが存在すると考えた。脾臓を摘出した患者は脳梗塞が軽症である傾向があることから、脾摘に着目して研究をおこなった。内頚動脈狭窄症の不安定プラークの症例に対して全身FDG-PETを撮像して、炎症状態を観察し、健常者と比較検討をおこなった。その結果、不安定プラーク群では、頚動脈プラーク、大動脈、脾臓におけるSUVmaxが健常者と比較して有意に上昇していた。本研究の結果から、内頚動脈狭窄症の不安定プラークは、全身炎症の1つの表現型であり、脾臓は全身の慢性炎症のresourverとして働いていることを示した。本研究で得られた知見は、同時に多動脈において動脈硬化が進行するpolyvascular diseaseを説明するうえで重要な機序である。
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