研究課題
急性期脳梗塞の治療であるtーPAt療法や血管内治療は、発症早期ほどその効果が高いため、病院到着からt-PA静注療法開始までの時間や、病院到着から血管内治療を開始するまでの時間を短縮することが、世界各国のガイドラインで推奨されている。 我々は、2014年から急性期脳卒中の診療プロトコルを整理し救急隊から連絡を受けた時点から院内の受け入れ準頸を開始し、患者到着後、治療を速やかに開始できる院内体制を構築した。しかしながら、早期の治療開始を実現するためには、病院内のスタッフ間で密に電話連絡を行い、検査や処置の段取りをする必要が出てきた。救急現場での、頻回な電話連絡は、医療スタッフの新たな負担となった。そこでICTで脳卒中級正規診療のコミュニケーションの効率化を図るために「脳卒中急性期治療支援 システム(Task Calc. Stroke)を開発を開始した。Task Calc. Strokeはワンクリックで複数部署に設置したスマートデバイス上に搬入予定時刻を知らせるとともに、しなければならないタスクの進捗状況をリアルタイムに確認できるようし、スタッフ間の電話連絡の負担を軽減しながら、脳卒中の治療時間を短縮することが狙いである。 2019年6月から藤田医科大学でTask Calc.Stoke を用いた実証試験を開始し、明らかな時間短縮効果を確認している。さらその後、国内の3病院でも臨床試験を開始した。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (6件)
Frontiers in Neurology
巻: 10 ページ: PMC6831722
10.3389/fneur.2019.01118