研究課題/領域番号 |
16K10730
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
本望 修 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90285007)
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研究分担者 |
佐々木 祐典 札幌医科大学, 医学部, 講師 (20538136)
浪岡 愛 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (60748995)
中崎 公仁 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (70722461)
浪岡 隆洋 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (70748996)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 脳梗塞 / 骨髄幹細胞 / 再灌流障害 |
研究成果の概要 |
再灌流療法においては出血性合併症への注意が必要である。本研究では、MSCによってrtPAによる出血性合併症を抑制することを示した。中大脳動脈閉塞による一過性閉塞モデル(tMCAO)ラットを作製し、①生食+vehicle、②rtPA+vehicle、③生食+MSC、④rtPA+ MSCの4群に分けた。②④群において、出血性合併症は抑制された。③④群は、行動学的機能を改善したが、④群のほうがより改善していた。②④群の脳血流は、再灌流直後ではほぼ同じであったが、①③群よりも高かった。MSC投与により、血管内皮機能の破綻が抑制により出血性合併症を減少させ、運動機能の改善に貢献することが示唆された。
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自由記述の分野 |
脳神経外科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
虚血性脳血管障害に対する近年の血栓溶解療法や脳血管内治療の急速な進歩により、再灌流障害への対応は、急いで対応すべき課題となっている。本研究では、MSC治療により、血管内皮機能の破綻が抑制により出血性合併症を減少させ、運動機能の改善に貢献することを明らかにした。さらに、本研究では、MSC療法とリハビリテーションの併用、新しい治療メカニズムの解明のほかに、慢性期脳梗塞、脳幹梗塞、脳小血管病、低酸素性虚血性脳症に対するMSC療法の展開に関しても研究を行い、良好な結果を報告している。以上より、MSC治療の今後の臨床における有用性を考慮した際の社会的意義は高いものと考えられる。
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