さらなる膠芽腫の治療成績向上のため、新規薬剤の登場が必須であるも今だ有効な薬剤がないのが現状である。薬剤開発には様々なプロセスと多大な資金を必要とするため、既存する市販薬剤を適応外の疾患に応用するdrug repositioningが注目されている。我々が行った臨床試験は、GSK3β阻害作用を有する既存薬剤を膠芽腫治療に応用したdrug repositioningの1つであり、基礎研究から得られた知見を直接的に実臨床に反映させ、有効性ならびに安全性を証明し,その成果を世界に向けて報告したことが特筆すべき点である。
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