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2017 年度 実施状況報告書

脳腫瘍に対する間葉系幹細胞を用いた治療研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K10753
研究機関浜松医科大学

研究代表者

天野 慎士  浜松医科大学, 医学部, 特任研究員 (70464138)

研究分担者 難波 宏樹  浜松医科大学, 医学部, 教授 (60198405)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード自殺遺伝子療法 / 脳腫瘍 / 間葉系幹細胞
研究実績の概要

難治性のグリオーマをターゲットに、今まで我々は、脳内を自由に遊走し腫瘍に集積する神経幹細胞や間葉系幹細胞をベクターとする自殺遺伝子療法を開発し、その有用性と安全性を検証してきた。いすれにおいても、大量かつ安全なベクター細胞の調達が課題となっていた。近年、採取が容易で自己細胞からの精製も可能な死亡細胞からの間葉系幹細胞への分化研究が進んできており、この細胞をベクターとして用いる研究を行うことを考えた。

平成29年度は、平成28年度までに行ったin vitroでの治療効果の検証を続けつつ、in vivoでの効果判定を行った。ラットC6脳腫瘍モデルを作成し、作成直後、作成1日後、3日後、7日後にC6細胞と同数の脂肪由来間葉系幹細胞(Adipose-Derivered Mesenchymal Stem Cell; AD-MSC)にtk遺伝子を導入した細胞(AD-MSCtk)を注入するpirot studyを行った。腫瘍モデルラット作成からAD-MSCtk細胞の投与までの期間が短いほど抗腫瘍効果が見られた。更にin vivoにおいて、投与するAD-MSCtkの数を増やしての効果判定を行ったり、nを増やしてのデータ採取を行おうとしたりしたが、AD-MSCtkを大量に作成する作業に難渋した。そのため、安定した細胞作製を行う方法を模索した。不死化のためTERT遺伝子を導入したり、HSVtk-IRES-ACGFPを導入するためのプラスミドベクターの作成を行ったりしている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

in vivoのpirot studyまでは順調に進み、本研究のプロトコールは作成できつつある。しかし、安定した遺伝子導入細胞が大量に必要で、その精製方法を模索している。

今後の研究の推進方策

tk遺伝子を導入した脂肪由来間葉系幹細胞(adipose mesenchymal stem cell-tk(AMSCtk))の安定した作成のためのプラスミドはほぼ作成されている。遺伝子導入の手段として、トランスポゾンを用いた方法を模索している。
AMSCtkが大量に得られたら、in vivoでのデータ採取を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

in vivoのpirot studyにおいて、順調に進んだため、本年度使用分は減額できた。
安定した細胞作成のため、次年度において本年度使用しなかった残額分を使用する予定である。

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公開日: 2018-12-17  

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