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2016 年度 実施状況報告書

エピジェネティクス制御による、膠芽腫の幹細胞化を阻止する新治療戦略開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K10771
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

新田 雅之  東京女子医科大学, 医学部, 助教 (70588269)

研究分担者 丸山 隆志  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (40301543)
赤川 浩之  東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (60398807)
増井 憲太  東京女子医科大学, 医学部, 助教 (60747682)
安田 崇之  東京女子医科大学, 医学部, 助教 (70725366)
都築 俊介  東京女子医科大学, 医学部, 助教 (90746794)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード腫瘍幹細胞 / 膠芽腫 / エピジェネティクス / cMyc
研究実績の概要

本研究、課題名「エピジェネティクス制御による、膠芽腫の幹細胞化を阻止する新治療戦略開発」は、以下の二つの疑問を明らかにし、致死性の高い膠芽腫の新規治療戦略の基礎となることを目標としている。
目的1: エピジェネティクス制御によるmyc 発現が実際のヒト膠芽腫再発の原因となるのか?
目的2: エピジェネティクス制御が膠芽腫の幹細胞化を防ぎ、新たな治療となり得るのか?
平成28年度は、研究計画書に記載した計画にしたがって、手術にて採取した初発及び再発膠芽腫におけるcMyc、Sox2、Olig2及びEGFRの発現を免疫染色にて解析した。膠芽腫に加え、悪性度の比較的低いグレード2、グレード3神経膠種の手術組織に対しても同様の免疫染色を行った。現時点で約100症例において、上記免疫染色を行っており、現在各遺伝子産物の発現レベルと局在、腫瘍の悪性度と発現の相関などを検討している。膠芽腫における予後との相関は、 後1年程度の経過観察が必要である。現在、平成28年度手術症例よりも以前の症例に関しても上記と同様の免疫染色を行っており、本年度に予後との相関を解析予定である。
また、手術で摘出した膠芽腫の初代培養細胞株の確立も行った。全症例で培養細胞が確立できるわけではなく、実際は約半数の症例で確立できた。現時点で約10例の初代培養細胞株を確立している。現段階では、本研究の準備段階がようやく確立できた、という状況である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初予定していた膠芽腫を含めた悪性神経膠種における各種蛋白の免疫染色は予定通り進んでいるが、発現量や局在、EGFRとの相関などの解析がまだ出来ていない状態である。次年度の早期にこれらの解析を行う予定である。
また、初代培養細胞株の確立は出来ているが、in vitro sphere assayが行えていない状況であり、今後できるだけ進めていく予定である。

今後の研究の推進方策

本年度は、上記のcMycを含んだ遺伝子発言の解析及び予後との相関を調べるとともに、初代培養細胞株を用いたin vitro spehre assayを進めていく。また、本年度に計画している、膠芽腫および周囲浸潤領域の腫瘍幹細胞の割合と腫瘍再発の相関の検討を開始する。具体的には以下の通りである。
膠芽腫本体および浸潤領域における腫瘍幹細胞(MYC、OLIG2、SOX2 およびCD133)発現細胞の割合と、腫瘍再発との相関を解析、以下の検討を行う。前向き研究では、採取部位をナビゲーションで正確に記録し、浸潤部位、幹細胞の存在、再発頻度と部位をより正確かつ緻密に検討できる。
1. 膠芽腫本体および、周囲浸潤領域における腫瘍幹細胞の割合と腫瘍再発との関係
2. 膠芽腫周囲の浸潤部位で、腫瘍幹細胞が均一に分布しているのか、それとも連絡繊維の領域に偏って分布しているのか。
3. 周囲浸潤領域で、再発しやすい部位が存在するかどうかを検討
4. 再発しやすい部位がある場合は、腫瘍幹細胞の割合との関係を検討

次年度使用額が生じた理由

本年度において海外学会出張費用として使用しようとしたが、本年度の残高が足りなかったため、計上することができず、次年度に回すことにした。

次年度使用額の使用計画

上記に記載の通り、本年度計上できなかった海外学会出張費用として使用する予定である。

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公開日: 2018-01-16  

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