研究実績の概要 |
前年度までに確立したHRM法によるグリオーマの遺伝子解析法(PLoS One. 2016 Aug 16;11(8):e0160489.)を発展させ、今年度は従来のシークエンス解析、LOH解析、並びにメチル化解析と統合したプラットフォームを研究室に構築した。 これらの成果を踏まえて、WHO2016分類における分子診断に必須となる遺伝子解析を網羅することが可能となったため、九州大学病院の先進医療:抗悪性腫瘍剤治療における薬剤耐性遺伝子検査、として申請し、2018年8月より稼働している。本先進医療を受けた患者は現在までに40名に達しており、正確な分子診断に基づいた治療方針を提示することが可能となった。 また、本年度はこれらの統合的な解析をアーカイブ検体を用いて詳細に分析した結果を報告した。① Reclassification of 400 consecutive glioma cases based on the revised 2016WHO classification:Y Akagi, K Yoshimoto, N Hata, et.al.Brain Tumor Pathology (2018) 35:81-89)。研究期間全体を通しても、多くのグリオーマの遺伝子解析による知見を報告している。② Brain Tumor Pathol. 2017 Jul;34(3):103-112.③ Neuropathology. 2017 Jun;37(3):200-206.④ Onco Targets Ther. 2016 Nov 17;9:7123-7131.⑤ Neuropathology. 2017 Jun;37(3):191-199.
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