研究課題
本研究では、脳深部刺激療法をより効果的な治療法に改良することを目指す。その目的ために、疾患特異的に出現する異常脳波(病的発振現象)をバイオマーカーとして用い、刺激装置を病態にあわせて制御するためのアルゴリズムを構築する。そして、副作用を避け効果的な脳刺激を実現するために光遺伝学技術を用いて、次世代の“光遺伝学的閉ループ式脳深部刺激療法システム”を開発する。実験動物として人に近い脳構造を持つ霊長類(マーモセット)のパーキンソン病モデルを用いる。 パーキンソン病モデル動物から、病的発振現象が記録できることは確認されている。病的発振現象を記録・解析すると同時に、行動変化の評価をビデオモニタリングに及びケージにつけたセンサーを用いて行う。マーモセットの動きをセンサーを使って追い、移動量を定量化するシステムを開発した。こちらは論文投稿を完了し、現在リバイス中である。光遺伝学は、特定の光によって作動するレセプターを組み込まれたニューロンに、光をあて神経活動をコントロールできる革新的なツールであるが、霊長類脳で効果的なものは開発されておらず、今回、長類脳で効果的に働くと思われる新しい光遺伝学ツールの開発を行った。マーモセットの使用する前にマウスの腕の効果確認作業を行い、マウス脳にて問題なく使用できることを確認した。長期安全性に関しては、現在進行中である。脳電気的活動の計測に使用する電極に関しては試行錯誤中であり、最適解に至っていない。本研究において成功を左右する大事な要素の一つであ理、早急にめどを立てる非有用がある。
3: やや遅れている
研究者異動のため、実験環境の再整備が必要であった。
マーモセット脳において、光遺伝学ツールが問題なく作用することを確認する。また、パーキンソン病治療のために光遺伝学ツールが有効であるということを証明する。
少額の誤差が生じたが、次年度消耗品に繰り越す。
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Sci Rep.
巻: 8:5095 ページ: 1-9
10.1038/s41598-018-23486-0
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0.1016/j.bpj