研究分担者 |
鳥越 俊彦 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20301400)
本望 修 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90285007)
浪岡 愛 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (60748995) [辞退]
中崎 公仁 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (70722461) [辞退]
浪岡 隆洋 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (70748996) [辞退]
押切 勉 札幌医科大学, 医学部, 助教 (70754612)
廣田 亮介 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (10815434)
佐々木 優子 札幌医科大学, 医学部, 助教 (80631142)
岡 真一 札幌医科大学, その他部局等, 講師 (70789453)
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研究実績の概要 |
我々は、これまで骨髄幹細胞移植が、実験的脊髄損傷動物モデルに対して、治療効果を有することを明らかにしてきた(Sasaki et al., 2001, 2004, 2006, 2007, 2009, 2011; Lankford and Sasaki et al., 2008, Osaka et al., 2010, Morita et al., 2016)。治療効果発現のメカニズムとして、骨髄幹細胞の産生するBrain Derived Neurotrophic Factor (BDNF)などの神経栄養因子による神経栄養・保護作用、損傷軸索の再生、損傷ミエリンの修復、免疫調節作用、血管新生作用、神経可塑性の亢進などが協奏的に作用することを明らかにしてきた (Sasaki et al., 2007, 2009, 2011, Osaka et al., 2010) 。 さらに、これまでに実験的脊髄損傷モデルに対する骨髄幹細胞の経静脈的移植による運動機能回復には、ペリサイトを含む血液脊髄関門(blood spinal cord barrier: BSCB)の安定化と修復が強く関与することを、evans blueの組織内漏出の定量、中枢神経系の微小血管を構成する血管内皮細胞やペリサイトの免疫組織学的解析、微小血管の直径の変化などで示し、血液脊髄関門の安定化・修復が、運動機能の改善に貢献する可能性を示唆した(Morita et al., 2016)。さらに、本年度は、実験的脊髄損傷動物モデルに対する骨髄幹細胞による治療メカニズムの解析において、脊髄損傷後に骨髄幹細胞を経静脈的に投与した3日後の、大脳の運動野からmRNAを抽出し、変化する遺伝子群をマイクロアレイを用いて網羅的解析を試み、複数の運動機能との関連のあるdifferential expressing genes (DEGs)を同定した。これらのDEGsをq-RT-PCRにより発現を確認した。したがって、補助金は適切に使用されている。
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