研究課題/領域番号 |
16K10814
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
浦川 貴朗 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任准教授 (90770222)
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研究分担者 |
松澤 等 新潟大学, 脳研究所, 准教授 (70303170)
渡邊 慶 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (40597671)
木村 慎二 新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (40361901)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 三次元不等方性コントラスト磁気共鳴軸索強調画像 / 頚髄 / 圧迫性頚髄症 / 拡散強調画像 / MRI |
研究実績の概要 |
頚椎症性脊髄症患者9名について術前MRI,歩行機能評価,一般的な臨床評価を行った.MRI評価では,三次元不等方性コントラスト磁気共鳴軸索強調画像にて神経路変性が安定して描出可能となっており,FA値での数値評価も安定して可能となっている. 下肢深部覚に関連する薄束の変性程度を中心に解析を進めている.症例数がまだ不十分であり統計学的有意差は得られていないが,足底2 point discrimination test (2PD)で決定係数0.4571,ストライド長で0.3313,ロンベルグ率で0.4842,閉眼時軌跡長で0.3614,体性感覚誘発電位で0.3772の相関がみられている.上肢の深部覚に関連する楔状束は,体性感覚誘発電位で,皮質脊髄路の変性に関しては,握力,膝伸展筋力で臨床評価を行っており現在解析中である.頚髄症治療判定基準(JOA score),TUG,10秒テスト,10秒足踏みテストについては,疾患重症度の指標として最圧迫部頚髄付近のFA値と比較することとし,現在解析中である. 術前評価が終了した患者に関しては術後評価まで行い,神経路変性に画像上改善がみられるのか,さらに臨床評価の改善と相関がみられるのか観察を行う予定である. その他,2017年10月28日庄内整形外科医会(鶴岡市)にて「拡散強調画像を用いた脊髄神経路の可視化と変性の評価」の題目で講演を行い,現在までに新潟大学医歯学総合病院で撮像された頚髄拡散強調画像について紹介した.また,臨床雑誌整形外科2017年8月号にて「三次元不等方性コントラスト磁気共鳴軸索強調画像」について解説を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
最終的に20名評価を行う予定としていたが,現在9名までの評価に留まっている.また,術後の評価もこれからの段階である.
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今後の研究の推進方策 |
着実に症例は集まっており,論文作成まで研究を継続していく.
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次年度使用額が生じた理由 |
2018年3月に物品費で7,795円分(透明見出し、バイオタッチ)購入し,検収終了いたしました.4月に計上予定です. 10万円は次年度の健常ボランティアのリクルート費用、学会発表に関する旅費、英文校正費用、論文投稿料に使用予定です.
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