| 研究課題/領域番号 |
16K10825
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| 研究機関 | 徳島大学 |
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研究代表者 |
酒井 紀典 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 特任准教授 (80403731)
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| 研究分担者 |
西良 浩一 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 教授 (10304528)
高田 洋一郎 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 特任講師 (20420549)
東野 恒作 徳島大学, 病院, 特任准教授 (80380129)
手束 文威 徳島大学, 病院, 特任助教 (40782470)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| キーワード | 腰椎分離症 / 超音波検査 / 解剖 / 遺伝子 |
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| 研究実績の概要 |
これまでの研究結果から，分離症発生メカニズムに関しては，椎弓への血流支配を含めた骨形成 に関わるなんらかの先天的要因(遺伝的要因)に，繰り返すストレス（疲労骨折）が加わり発生するものと考えている．我々は更なる病態解明のため腰椎椎弓への血流支配に注目し，分離症の好発高位である第5腰椎の後方要素（椎弓）への動脈分布が，一般人において主に4つのvariationがみられることを報告した（Tezuka F, et al. Eur Spine J, 2016）．またそれらのうち分離症が有意に多くみられる血管分布のパターンも同定した（第41回日本整形外科スポーツ医学会学術集会にて発表）．本研究においては，これらの所見が分離症発生前に捉えることができれば，発生予防にも繋がると考え，実際の患者に腹部エコーを用いることにより，脊椎周辺の血流評価の可能性について検討している．現在の実施状況は，腰椎分離症・分離すべり症患者4名，分離症以外の腰椎疾患（腰椎椎間板ヘルニア，腰部脊柱管狭窄症など）患者13名に対して，外来診療時に超音波検査を用いて下位腰椎（第4・5腰椎）周辺の動脈の分布を観察した．仰臥位・側臥位でそれぞれ腹部大動脈から分岐する腰動脈を観察することは可能であった．また伏臥位で背部からコンベックスタイプのプローベをあてカラードップラーを用いることで，椎間関節の近傍を通過し背筋群へ分布する背側枝を観察することも可能であることが判った．分離症・分離すべり症患者において，第4腰動脈は観察されるが，後方要素への分布を連続して観察することはできず，第4腰椎のみに分布するのか，途中で分岐して第5腰椎に分枝を出すかなどのvariationを調査することは現時点では困難であると思われ，現在更なる解析方法を検討中である．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究課題は大きく以下の2つに分かれる。
1. 腹部エコーを用いた分離症罹患椎周囲の血流の解析
2. 腰椎分離症の遺伝子解析
前者に関する当該年後の結果については、本年開催される第29回日本整形外科超音波学会にて演題名「腰椎疾患への超音波検査の導入について」としてpreliminary dataを発表予定である。しかしながら，現時点での解析方法では血管のvariationの描出にlimitationを感じており，現在新しい解析方法について検討している．
後者に関しては当該年度の予算の関係上、試薬などの準備が遅れていること・解析方法の詳細な検討をしていることなどから進捗が遅れている．
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| 今後の研究の推進方策 |
１．腹部エコーを用いた分離症罹患椎周囲の血流の解析
解析方法を見つめ直し，症例数を増やし，研究を進めていく．
2. 腰椎分離症の遺伝子解析
本年，試薬準備も整う予定であり，研究を進めていく予定である．
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| 次年度使用額が生じた理由 |
必要な試薬の購入には残高が不足するため，翌年度の予算とあわせて購入することとした．
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| 次年度使用額の使用計画 |
解析のための試薬などの実験器具の購入を予定している．
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