研究課題/領域番号 |
16K10829
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
宮崎 正志 大分大学, 医学部, 講師 (30527742)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 抗RANKL抗体 / 骨癒合 / 脊椎固定 / ラット |
研究実績の概要 |
骨粗鬆症薬である抗RANKL抗体とBMPの相互効果と安全性を検討するためにラット脊椎固定モデル、ラット大腿骨骨折モデルを確立した。また、これらの試薬との親和性の高いマテリアルを検討するために様々なマテリアルと様々な濃度を検討した。その後に動物実験を 施行した。ラット脊椎固定モデルはラットの背部を約4cm切開し傍脊柱筋を筋膜から切開しL4, L5の脊椎横突起を展開した後、横突起間にマテリアルを置いた。ラット大腿骨骨折モデルはラットの大腿外側部を約4cm切開し大腿外側広筋を筋膜から切開し大腿骨を展開 した後にボーンソーにて骨折させ、それをK-wireにて骨接合し、骨接合部にマテリアルを置いた。マテリアルを移植し6週間後をsacrificeし移植した脊椎や大腿骨を摘出した。徒手骨癒合試験後に、X線撮影し、H.E染色による病理組織標本を作製した。また、マイクロCT検査やバイオメカニカルテストを施行した。レントゲン像から骨癒合の判定の有無と、さらに病理組織標本から組織学的骨融合評価、架橋形成、骨陵の大きさ、細胞浸潤の程度など検討した。マイクロCT検査にて新生骨の詳細な検討とH.E染色による病理組織を検討した。その結果、当初、予想させた結果と異なり、さらなる検討が必要となり、現在、追加実験中である。また、ステロイド性骨粗鬆症や卵巣摘出骨粗鬆症のラットモデルを開発し、これらに関しても、PTH製剤やビスフォスフォネートの骨癒合に対する相乗効果や相加効果をラット脊椎固定モデル、ラット大腿骨骨折モデルにて検討する予定である。結果が判明し次第に、国内、国外の学会に発表し学術誌に投稿する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
抗RANKL抗体の骨誘導能の評価及び BMPの担体として、ラット脊椎固定モデルを用いて検討した。マイクロCT検査にて新生骨の詳細な検討とH.E染色による病理組織を検討した。その結果、骨癒合率が予想より低く、さらなる検討が必要となり、現在、他の試薬(PTH製剤やビスフォスフォネート)も実験中である。
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今後の研究の推進方策 |
ラット脊椎固定モデルにおける新しいマテリアルによる骨癒合の検討とラット大腿骨骨折モデルにおける新しいマテリアルや試薬の効果の検討を、実験固体数を多くして行う。 (次年度の研究費の使用計画) ラット脊椎固定モデルにおける新しいマテリアルによる骨癒合の検討 脊椎固定術施行は同様の操作をおこなう。(ラット各群. 10匹)PTH製剤やビスフォスフォネートを用いて骨癒合率を上昇させることを検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
追加の動物実験の費用にする予定である。
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