研究課題/領域番号 |
16K10832
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
長江 将輝 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60604303)
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研究分担者 |
高取 良太 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10351355)
池田 巧 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40453120)
外村 仁 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70604304)
三上 靖夫 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80360030)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 多血小板血漿 / 椎体形成術 |
研究実績の概要 |
多血小板血漿(PRP)は、自己の末梢血から血小板を濃縮して精製される血漿である。PRPに含まれる高濃度の成長因子や接着因子が組織損傷に作用し、組織修復過程を促進することが報告されており、歯科領域や形成外科領域、整形外科領域など幅広い分野で臨床応用され、その治療効果が報告されている。研究者らは、今まで整形外科の脊椎外科領域においてPRPの椎間板変性効果や骨癒合促進効果を明らかにしてきた。骨粗鬆症に伴う骨折は近年の高齢化社会において増加の一途をたどっているが、骨脆弱性や骨質の問題から骨癒合が遷延したり、偽関節に至ることがある。そのため、高齢者が強い疼痛や麻痺に悩まされ、活動性が著しく低下し、生命予後さえも短縮することがある。申請者らは、PRPの骨癒合促進効果を骨折の治療に応用することで、高齢者の健康寿命の延伸に役立てることが出来ないかと考えている。 本研究では、骨折の治療にPRPを役立てることを目的としている。治療モデルは長管骨や頭蓋骨の骨折モデル、骨欠損モデルなど様々なものが報告されているが、骨粗鬆症が骨折治癒過程に及ぼす影響はモデルにより様々で結果が異なっている。 現在、複数の骨折モデルを作成し、骨の修復過程を骨形態計測で評価したり、組織学的に評価を行っている。われわれが行おうとしている実験においてどのモデルがより適切であるかを評価している段階である。今後、PRPの骨折治癒に対する効果を評価する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
骨折モデルの評価をより慎重に行っているため、研究計画当初よりは、進行が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
骨折モデルの画像評価、組織学的評価を継続して行う。そのうえで、治療を行う骨折モデルを決定し、実際にPRPを使用した治療を行い、実験を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験計画が一部遅延したことにより購入を予定していた薬剤がまだ購入できていないため。
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次年度使用額の使用計画 |
購入予定であった薬剤の購入費にあてる。
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