研究課題
本研究の目的は先天性橈尺骨癒合症孤発例に対して全エクソン解析を行い原因遺伝子を同定することと、そこで見つかった遺伝子変異をゼブラフィッシュを用いて機能解析することである。これまで、12家系から採血を行い、そのうち4家系の全エクソン解析を行い、8つの遺伝子に頻度1%以下の変異を同定した。そのうち1つの候補遺伝子である遺伝子Aのゼブラフィッシュにおける発現部位、組織について、脳、眼、胸鰭の一部に同遺伝子の強い発現をみとめた。またゼブラフィッシュモデルにおいて、遺伝子Aの過剰発現に伴いBMPシグナルを制御する点を見出した。研究最終年度である昨年度は、Crispr/Cas9システムを用いて遺伝子Aノックアウトゼブラフィッシュを作製、解析を行い、ヒト橈尺骨癒合症に相当する器官であるゼブラフィッシュの胸鰭の成長障害を見出した。